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会見する菊川剛氏
会見する菊川剛氏
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2006年3月期見通し
2006年3月期見通し
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 オリンパスは,2004年度(2004年4月~2005年3月)の連結決算を発表した(発表資料)。売上高は対前年度比28.4%増の8135億円だったが,営業利益は同63.2%減の232億円,経常利益は同81.7%減の102億円となった。この結果,純利益は118億円の赤字となった。デジタル・カメラなどの映像事業部の不振がその要因である。

 「映像事業の大頓挫の一言に尽きる」——。オリンパスの代表取締社長 菊川剛氏はそう切り出し, 118億円の赤字原因を述べた。国内におけるデジタル・カメラの売上高は対前年度比39.8%減となったことが大きく響いた。デジタル・カメラ全体の価格下落はもちろん,新機種を投入するタイミングが他社に比べ約1ヵ月遅れたことが影響した。1ヵ月遅れれば,販売価格は大きく下落するという。

 2006年度には映像事業の改善を目指す。まずは映像事業の人員規模を見直しする。工場の統合し,主に海外を中心に4000人の人員削減をし,2005年9月末までに14000人から10000人にする。これによって約30億円のコスト削減を見込む。在庫期間については,2005年3月末で平均2ヵ月だったものを,2006年3月末には1.5ヵ月にするという。製造過程では,流れ作業をする人の能力にあわせて投入する部品数を決め,生産の迅速化を図る。製造コストの削減と製造期間の短縮を図るため,画像処理LSIなどのプラットフォームを共通化し,生産のライン数を減らす。こうした工夫でさらに100億円程度のコスト圧縮を目指す。

 今後映像事業で販売していく製品では,デジタル一眼レフ・カメラに力を注ぐ。秋に1機種,春に1機種発売し,前年度に比べ3倍である30万台の売上を目指す。既に松下電器産業とデジタル一眼レフ機の共同開発を発表しているが,その成果は2006年春以降に表れる予定である。今回の発表会では,その進捗状況を明かさなかった。コンパクト・カメラは生活防水が特徴の「μシリーズ」を中心に発売していく。

 医療事業,ライフサイエンス事業,産業事業は増収増益であった。内視鏡などの医療事業の売上高は対前年度比6.4%増の2305億円で,映像事業の売上高2777億円に匹敵する。営業利益率は28.3%であり,他の事業に比べて高い。

 2005年度(2005年4月~2006年3月)の見通しでは,映像事業の営業利益は110億円の赤字だが,医療事業の営業利益は海外での内視鏡の買い替え時期が重なるため,対前年度比11.8%増の730億円を見込む。売上高は対前年度比31.5%増の1兆700億円,営業利益は同116%増の500億円,純利益は230億円で黒字化するとした。

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