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 2005年5月10日に千葉・幕張メッセで始まったWWW関連技術の専門会議「14th International World Wide Web Conference(WWW2005)」では,NECと,情報通信研究機構(NICT)/野村総合研究所(NRI)の2グループが既存のパソコン向けWWWサイトの情報を,変換するツールを出展した。

 NECの「セマンテックズーム」では,WWWサイトの情報を解析して,携帯電話機向けに再構成する。具体的には,サイト内の情報を解析することで「見出し」と「内容」に分類,2階層構成とする。これにより,携帯電話機の画面上に,見出し情報の一覧を示し見出しの1つを選択することでその内容情報を表示することが可能になる。2003年5月の技術発表時にはクライアント側で情報解析と画面の再構成を行うことを想定していたが,今回はサーバ側で処理する構成とした。

 NECでは,当初は企業のイントラネットから実用化するものと想定している。不特定対数のページを,不特定多数のユーザーに向けに自動変換するような使い方は,著作権の処理などにより,ハードルが高いとみているからだ。

 一方,NICTとNRIのグループが開発したのは「u-PaV(ubiquitous passive viewer)」と呼ぶ閲覧用のソフトウエア。「passive」と呼んでいるのは,マウスやキーボードといった入力装置を使わなくても,「受身の状態」で情報を閲覧できるからである。会場では,実際のWWWサイトの情報を基にして,静止画情報を順に自動表示すると同時に,テキスト情報を音声変換して読み上げ,さらにはテロップで流してみせた。パソコン向けのWWWサイトの情報を解析して,静止画や動画,テキストなど内容別に分類,それを再構成して再生するという仕組みである。

 NICTとNRIは,実用化に向けて,広告を盛り込めるような工夫を施すなどビジネス・モデルを構築するとともに,解析技術の改良を続けるとしている。

NECの「セマンテックズーム」。通常の画面を「見出し(オレンジの部分)」と「内容(緑色の部分)」に分類
NECの「セマンテックズーム」。通常の画面を「見出し(オレンジの部分)」と「内容(緑色の部分)」に分類
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携帯電話機の画面には「見出し」情報だけを表示
携帯電話機の画面には「見出し」情報だけを表示
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通常のWWWサイト内の静止画情報とテキスト情報などを分類し,再構成する。静止画は「紙芝居」式に表示し,テロップ表示すると同時に音声変換する
通常のWWWサイト内の静止画情報とテキスト情報などを分類し,再構成する。静止画は「紙芝居」式に表示し,テロップ表示すると同時に音声変換する
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