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図1 NECの環境への取り組み
図1 NECの環境への取り組み
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図2 2010年度のCO2排出量を1990年度と同水準に
図2 2010年度のCO2排出量を1990年度と同水準に
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 NECは同社の環境経営と2004年度の取り組みをまとめた「NEC環境アニュアルレポート2005」を発表した。同社の環境レポートは9回目で,今回から初めて紙媒体での発刊を中止した。レポートの内容は同社のWWWサイトで確認できる。「環境対応ができないとユーザーにソッポを向かれる時代になった」(NEC CSR推進本部 環境推進部長 斎田正之氏)とするNECは目下の課題として京都議定書の発効に伴う温暖化対策と2006年7月に施行を控える「RoHS指令」への対策を挙げた(図1)。

 温暖化に対する取り組みとしてNECは2010年度のCO2の排出量を京都議定書が基準とする1990年度とほぼ同程度の125万トンに抑える予定。1990年度の排出量は117万トンだった。輸送時に低燃費車を利用したり,輸送/配送の効率化を図ったりするなど物流面でのCO2の排除にも今後,力を注ぐ(図2)。
 
 CO2 以外の温室効果ガスについても1995年度と比べて10%減となる56万トンに抑えるのが目標という。これは排出量がピークとなった2003年度の約半分である。温室効果ガスの除去装置を導入するなどして対応する。

 RoHS指令への対応は着々と進んでおり,2005年3月末時点で97%の部品が対応済み。2005年度中には100%にする予定で,対応できない部品メーカーや材料メーカーについては取引の中止を検討するという。

 NECが2004年度にもっとも取り組んだ環境対策として挙げたのが「ADSLモデムのリサイクル」や「形状を記憶する植物系樹脂」などである。プロバイダーはユーザーに対してADSLモデムをレンタルする形で提供することが多い。そのためADSLモデムは回収率が高いとされている。これに注目したNECは2004年度から回収したADSLモデムをリサイクル/リユースするようにした。

 具体的には筐体などのプラスチックは粉砕してバージン材と混合する。これにより再生材を作り,再びADSLモデムの筐体に成型する。また,ADSLモデムに使うプリント配線基板についても故障個所がないかを徹底して確認し,異常がなければ再利用するようにした。DVDレコーダや携帯電話機,デジタル・カメラといったデジタル家電と違い,ADSLモデムの機能は大きく変わっていないため,プリント配線基板は使い回しやすいという。実際,同社はADSLモデムのリサイクル/リユース事業について,既に黒字を確保しているとする。