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スクリーニング検査に用いるX線蛍光分析装置などについての説明があった
スクリーニング検査に用いるX線蛍光分析装置などについての説明があった
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 定員120名の会場に約160名の受講者がつめかける——。2005年6月15日から開催中の「2005自動車部品生産システム展」で開かれた「環境負荷を低減する自動車作り」と題したセミナーは,用意された座席が足りず臨時席が設けられるほどの盛況ぶりだった。同セミナーでは,廃車のリサイクルや処分に関するEU指令である,いわゆる「ELV(End of Life Vehicle)指令」の規制に関連して,有害物質の測定法などが語られた。講演後,日本における有害物質の使用規制が今後どうなるのか質問したり,自社製品をどのように測定するのかを直接講演者に尋ねる受講者もいた。

 ELV指令では自動車におけるPb(鉛),Hg(水銀),Cd(カドミウム),Cr6+(6価クロム)の4物質の使用を制限している。現場で検査するために,効率の良いスクリーニング分析や精度の良い精密分析が重要となる。PbやCdは樹脂や塗料,インクなどの顔料や安定剤として使われており,「コンデンサの周りに巻かれているフィルムといった意外な部品から検出されることも多い。こうした主材料でないものにも注意が必要」(堀場製作所 分析センター アプリケーション・リサーチチーム チームリーダーの坂東篤氏)という。

グリーン・エンジニアリング2005
 精密分析を行う際には,測定方法が違えば結果が変わってしまうという問題がある。受け入れ部品にRoHS指令以上に厳しい物質の規制を行うあるセット・メーカーでは,測定の前処理で沈殿が生じた場合,沈殿物に測定対象の物質が含まれていることがあるので,何らかの方法で沈殿物を溶解するように指示している。住友金属テクノロジー 受託研究事業部 解析技術部の遠藤丈氏は「2005年4月からは,分析結果の報告書に沈殿物はすべて溶解してから測定した,という一文を加えさせるようになった」という例を挙げ,こうしたより厳密な測定が要求される可能性があるとしている。