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 電子機器の高性能化,コンピュータの進歩に伴い,開発・設計・生産における計測・検査でもより高速で大容量のプラットフォームが求められるようになってきた。今回から週1回づつ,計測・検査の最新技術動向と今後の方向性について解説する。第1回目は,新しい高速バス規格「PCI Express」の概要とその影響について。(日経ものづくり編集部)

日本ナショナルインスツルメンツ
マーケティング部戦略マーケティングマネージャ
許斐俊充

 最近,広い帯域幅を持つ新しいバスインタフェース「PCI Express」に対応する製品が増えている。1レーン当たり最大2.5Gbpsという帯域幅は,これまで広く使われてきた「PCIバス」*1のそれ(1.06Gbps)の2倍以上。しかも,最大32レーンを同時に使うことができる。

不足し始めた帯域幅

 ネットワークのブロードバンド化やデジタルメディアの急速な普及に伴い,ものづくりに関わるだれもが,さまざまな場面で大容量のデータを高速に扱う必要性を感じている。これまでは,データ通信の汎用バスとしてPCIバスが広く利用されてきた。PCIバスは,パソコンに限らずサーバや通信機器,組み込み機器や計測器に採用されている。しかし,近年,処理すべきデータ量があらゆるアプリケーションで急増してきたため,システム性能のボトルネックとなることも多くなってきた。
そこで,PCIバスに代わるより高速なバス規格として策定されたのがPCI Expressだ。米Intel社が提唱し,「PCISIG*2が承認した次世代のPCIバスインタフェース規格で,PCIバスに対して上位互換性を持つ。
 しかし,これまでに製品化されているPCI Express対応品は大部分がPC用のグラフィックカードや,サーバ向けの大容量ストレージ,ネットワーク関連製品。しかし,計測・制御の世界においてもPCIバスがシステムのボトルネックになりうることが肌で感じられるようになってきている今,計測・制御のプラットフォームとしてもPCI Express対応のソリューションが市場に数多く出回ってくると予想される。


*1 PCIバス パソコンのパーツ間の通信を共通化するためにIntel社が中心となって策定したバス規格。それまで事実上の業界標準として普及していたISAバスの代替標準規格として,急速に普及した。

*2 PCISIG PCI Special Interest Group.PCI関連技術の標準化団体。