PR

 ロンドン,ヒューストン,シンガポールに拠点を持つICIS-LOR社の世界DRAM価格調査によると,アジアのスポット市場における256MバイトDIMM(Dual Inline Memory Module)の2005年6月10日までの30日間(5月12日~6月10日)移動平均価格は,PC2100が21.00米ドル,PC2700は43.75米ドルになった。同様に512MバイトDIMMは,PC2100が39.68米ドル,PC2700が40.40米ドル,PC3200が41.05米ドルだった。前週(6月3日までの30日間移動平均)と比べると,256MバイトDIMMのPC2100とPC2700は変わらず,512MバイトのPC2100は-0.29%,PC2700は-0.62%,PC3200は-0.82%だった。

 DIMMの30日間移動平均スポット価格は,先週に引き続きアジアと北米で下落し,欧州で上昇した。例年通り7月以降にDRAM需要が増えれば,アジアや北米でもDRAMは値上がりする可能性が高い。

 しかし,供給面では不安要素を抱える。DRAMメーカーは,設計ルールを90nmに微細化してチップ・サイズを縮小し,生産量を増やす計画だが,その90nm化が思うように進んでいないようだ。2004年は設計ルール110nmで苦戦したDRAMメーカーが生産量を増やせずにDRAMは需給タイトに陥った。2005年は90nm加工が予定通りに進まず,同様の状況になる可能性がある。さらに,2005年はNAND型フラッシュEEPROMの需要が拡大している。DRAMメーカーの中には利益率の高いNAND型フラッシュの生産量を増やすために,DRAMの生産能力を一部NAND型に割り振っている企業もある。

 それでもDRAMでシェアを維持できると見込んでいるのは,90nm化で生産量が増えることを当てにしているからだ。微細化でもたつくとDRAMの需給がタイトになるだけではなく,場合によってはDRAMメーカーのシェアに大きく影響することもあり得る。



表●DRAM代表品種の2005年6月10日までの30日間(5月12日~6月10日)移動平均価格(ICIS-LOR社調べ)
品種 地域 30日間移動
平均価格
(米ドル)
対前週比(注)
512MバイトDIMM
(PC3200)

北米

40.35

-1.00%

欧州

39.33

+0.90%

アジア

41.05

-0.82%

注)対前週比は2005年4月28日~5月27日の30日間移動平均価格との比。

地域別のDIMM(512Mバイト品,PC3200)価格の推移(~2005年6月10日,ICIS-LOR社調べ)