ロンドン,ヒューストン,シンガポールに拠点を持つICIS-LOR社の世界DRAM価格調査によると,アジアのスポット市場における256MバイトDIMMの2005年6月17日までの30日間(5月19日~6月17日)移動平均価格は,PC2100が21.00米ドル,PC2700は43.75米ドルになった。同様に512MバイトDIMMは,PC2100が39.57米ドル,PC2700が40.15米ドル,PC3200が40.70米ドルだった。前週(6月10日までの30日間移動平均)と比べると,256MバイトDIMMのPC2100とPC2700は変わらず,512MバイトのPC2100は−0.29%,PC2700は−0.62%,PC3200は−0.83%だった。
DIMMの30日間移動平均スポット価格が上昇したのは欧州市場のみだが,6月20日ころから最大の需要先である北米市場でも上昇し始めた。値上がりの理由はDRAMメーカーがDDR型の供給を絞ったため。一方,6月に入ってDDR型とほぼ同じ価格で出荷されるようになったDDR2型の生産量は,大きく増えもしない代わりに削減されてもいない。需要量ではまだDDR型の方がDDR2型より倍以上多く,DDR2型が主役になるのは2005年末となりそう。こうした背景から,市場がDDR型の生産削減に敏感に反応した格好だ。
表●DRAM代表品種の2005年6月17日までの30日間(5月19日~6月17日)移動平均価格(ICIS-LOR社調べ) | ||||||||||||||
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注)対前週比は2005年5月12日~6月10日の30日間移動平均価格との比。
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地域別のDIMM(512Mバイト品,PC3200)価格の推移(~2005年6月17日,ICIS-LOR社調べ) |