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図1 NTTドコモが試作した非接点充電器と端末
図1 NTTドコモが試作した非接点充電器と端末
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 NTTドコモは,FOMA端末向けの非接点充電器をパナソニックモバイルコミュニケーションズと試作した(発表資料)。非接点充電器とは,平面型の充電器の上に端末を置くだけで充電できる装置である(図1)。NTTドコモはFOMA 900シリーズや同700シリーズでACアダプタを共通化するなど,各端末の充電器などの共通化を図っている。今回の試作もこうした取り組みの一環という。非接点充電に注目したのは「充電端子をなくせるため,充電器と端末の接触不良を減らしたり防水仕様の端末を開発したりできるようになる」(NTTドコモ 広報担当者)ためである。なお,現時点で実用化については決まっていないとする。

 今回の試作機は電力伝送効率が約60%と高いのが特徴で,電磁誘導方式を使って充電する(図2)。端末を置く充電器側に給電コイル,端末側に受電コイルを埋め込む(図3)。受電コイルは端末の電池蓋の内側に配置した。給電コイルに電流を流した際に発生する磁界を用いて,受電コイルに起電力を生じさせる。電力伝送効率を高めることができた理由については明らかにしていない。

 電磁誘導方式を使った非接点充電はこれまでPHSや電気シェーバなどで実用化されているが,いずれも電力伝送効率は20%~30%と低かった。今回の試作機はパナソニックモバイルコミュニケーションズの「FOMA P900i」をベースにしたもので,約120分で充電できる。従来の接点充電器を使った場合の充電時間は約90分だった。給電コイルを埋め込んだ充電器の外形寸法は151mm×70mm×11mm,受電コイルを備える電池蓋の外形寸法は55mm×31mm×5mmである。

 実は今回,NTTドコモとパナソニックモバイルコミュニケーションズが試作機に使ったものとほぼ同じ性能の電力伝送モジュールを2年前にセイコーエプソンが開発している。この時点で同社は携帯電話機やデジタル・カメラなどの充電用途を想定しており,昇圧回路を内蔵したモジュールや充電回路を内蔵したモジュールなども用意していた。なお,今回の試作についてNTTドコモは,セイコーエプソンとの関係は明らかにしていない。

図2 電磁誘導方式を使って端末を充電
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図3 電池蓋の内側に受電コイルを配置
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