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図1 新型のATM。中央のメイン・ディスプレイの横に,静脈認証など拡張機能を導入できるスペースを設けた。上部に,取引先銀行などの情報を表示するディスプレイを設ける。横幅は従来機とほぼ同じまま,奥行きを縮めて設置面積を半減させた。
図1 新型のATM。中央のメイン・ディスプレイの横に,静脈認証など拡張機能を導入できるスペースを設けた。上部に,取引先銀行などの情報を表示するディスプレイを設ける。横幅は従来機とほぼ同じまま,奥行きを縮めて設置面積を半減させた。
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 アイワイバンク銀行は,生体認証への対応を見据えた新型ATMを導入する(ニュース・リリース)。新型機はNECと共同で開発したものである。ディスプレイの右側に,静脈認証機能や電子マネー機能などを拡張するためのスペースを設けたという。

 各大手銀行が採用を検討している静脈認証には,指の静脈を使うものと,手のひらの静脈を使うものの2種類がある(Tech-On!関連記事12)。アイワイバンク銀行とNECは,いずれの認証方式にも対応できるよう,2種類の静脈認証を実行できる拡張ユニットの研究を進めているという。コンビニエンスストアに設置するATMは,1台のATMで全ての提携金融機関のサービスに対応する必要があるためだ。「拡張用スペースの大きさは,2種類の認証と電子マネー機能を搭載できるよう計算してある」(NEC 代表取締役 執行役員副社長の川村敏郎氏)。

 ただし,実際に生体認証を導入する時期は未定という。理由は2つある。1つは,生体認証の方式を金融機関全体で統一するかどうか協議中の段階であること。もう1つは,キャッシュ・カードのスキミングや盗難の被害から預金者を保護する制度の内容によっては,生体認証のニーズが薄れる可能性があるからだ。「盗難による不正な引き落としの被害を補償する法律が成立すれば,お客様は生体認証のようなセキュリティ技術に魅力を感じなくなるかもしれない」(アイワイバンク銀行 代表取締役社長の安斎隆氏)。

上部にもう1つのディスプレイを加えて情報提供

 今回のATMにはメイン・ディスプレイのほか,上部にもう1つのディスプレイを備えた。従来は,取引先銀行の種類などの情報は紙を張り替えて更新していたが,上部ディスプレイの採用で紙の張り替えコストを削減できる。現行機では紙の張り替えを全国一斉に行う必要があり,大きな負担になっていたという。上部ディスプレイには広告などを表示させることも検討する。このほか,お札の収納容量を現行機の2倍としたにも関わらず,設置面積を従来の半分に抑えた。新型機はまず2005年7月~2005年9月の間に試験的に200台設置する。2005年10月~11月に静岡県,2006年1月~3月東京都内に設置を完了させ,2009年に全国に設置する予定である。