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図1 KDDIが発表したFeliCa対応端末
図1 KDDIが発表したFeliCa対応端末
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 KDDIは非接触ICカード方式「FeliCa」機能を装備する携帯電話機を発表した(図1)。2005年9月に発売する予定の2機種で,いずれもCDMA 1X WIN対応端末の「W32H」と「W32S」である。同社は2004年9月にFeliCa機能を搭載する端末の発売計画を明かしていたが(Tech-On!関連記事1),実際に端末を見せたのは今回が初めて。ただし,展示したのはモックアップで端末の仕様など詳細は明らかにしなかった。

 これらの端末の発売に合わせて,2005年秋に電子マネーや定期券,会員証といった非接触ICカード機能を使ったサービス「EZ FeliCa」も開始する(図2)。これにより,2006年1月にJR東日本が始める,携帯電話機を定期券や電子マネーとして使う「モバイルSuica」の開始に間に合わせる。

フィールド試験は今秋から

 モバイルSuicaへの対応に向けて,KDDIは今回発表した2機種を使って2005年秋からフィールド試験を実施し,問題点を洗い出す予定という。JR東日本は既にNTTドコモとFeliCa対応端末を使ったフィールド試験を重ねており(Tech-On!関連記事2),その実験結果から判断すると「携帯電話機を定期券として使用する上で大きな問題はなさそう」とした。

 携帯電話機を定期券として使うに当たり,JR東日本はKDDIなど通信事業者に歩み寄りを見せているようだ。2004年6月,NTTドコモがFeliCa対応端末を発表した当時,JR東日本は携帯電話機を定期券として使用するための条件として「自動改札機のリーダーに携帯電話機の電池パック側,サブディスプレイ側のどちらの面をかざしても通信が可能であること」という条件を提示していた。ところが技術的にこの要件を満たすのは難しいとして, NTTドコモは携帯電話機をリーダーにかざす面を明示することで対応する姿勢を打ち出していた。今回,KDDIが開発した端末もNTTドコモと同じ立場である。例えば,W32Hは電池パック側,W32Sはサブディスプレイ側にFeliCa用のアンテナを実装した。KDDIによると,通信が可能なのはアンテナを実装した側だけという(図3図4)。

第3者による不正利用を防ぐ

 携帯電話機を定期券としてだけではなく,今後電子マネーとしても使うことを想定してKDDIは3つのセキュリティ機能を盛り込んだ。第1に「遠隔オートロック」である。遠隔地から使用を制限するもので,事前に登録した電話番号から指定時間内に一定回数,着信させるとFeliCa機能をロックできる。第2は「FeliCaロック」である。端末のテンキーからロック番号を入力することで第三者によるFeliCa機能の使用を制限できる。第3が「クイック解除」だ。一定時間だけFeliCa機能を使えるようにし,その後,自動的にロックを掛ける。

図2 携帯電話機をかざして自動販売機で購入
図2 携帯電話機をかざして自動販売機で購入
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図3 W32Hは電池パック側にアンテナを実装する
図3 W32Hは電池パック側にアンテナを実装する
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図4 W32Sではサブディスプレイ側にアンテナを実装する
図4 W32Sではサブディスプレイ側にアンテナを実装する
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