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松下電器産業 役員でデジタルネットワーク・ソフトウエア技術担当の津賀一宏氏
松下電器産業 役員でデジタルネットワーク・ソフトウエア技術担当の津賀一宏氏
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 日経エレクトロニクスは,創刊900号を記念して2005年7月12日にシンポジウム「テクノロジー・サミット 2005」を東京で開催した。「テクノロジー・リーダーと考える2010年」をテーマに,エレクトロニクス・メーカー3社のトップが基調講演を行った。

 松下電器産業 役員でデジタルネットワーク・ソフトウエア技術担当の津賀一宏氏は「松下電器が考える2010年に向けた研究開発の姿」と題して,「技術価値」「時間価値」「ビジネス価値」の3つの価値を2010年に向けて高める取り組みについて語った。
 同社はデバイスの「技術価値」を高めるために,システムLSI,次世代PDP,次世代光ディスク,燃料電池コージェネレーション・システムの4つの技術に重点的に投資をしている。その成果として,2010年にはシステムLSIの集積度が現在の10倍に,PDPの消費電力が現在の半分に,光ディスクの記録密度がハード・ディスク装置並みに,燃料電池コージェネレーション・システムの価格が1/10の100万円になるとした。特に光ディスクについては「2010年にまだ光ディスクが必要かという議論があるが,我々は徹底的に高密度化を追求したい」と述べた。

 機器の「時間価値」を高めるために,デジタル家電の統合プラットフォーム技術「UniPhier」を活用する。UniPhierによって,年々大規模化しているソフトウエアの開発効率と設計品質を向上させ,機器を最適な時期に発売することを可能にする。UniPhierは,2010年に向けてリコンフィギュアラブル技術などを使って進化を続けるとした。

 サービスやソリューションといった分野で「ビジネス価値」を高めるために,10年後の生活スタイルを提案する。例としてリビング・ルームやバスルーム,自動車の将来像を見せた。津賀氏は,個人的な考えと前置きした上で「バスルームをパッケージ化し,世界に向けて販売したい。将来性を強く感じている」と述べた。バスルームでディスプレイや防水スピーカなどのエンターテインメント機能や,健康のチェックやアドバイスなどのヘルス機能が進化するとした。

 講演の最後には,技術/時間/ビジネスの3つの価値を高めるために必要となる研究開発者の役割を説明した。今後の研究開発者の役割は,新たな価値を創造し全体像を描くプロデューサと,高い専門スキルを持つスペシャリストの2つの役割に二極化する。ビジネス価値を高めるための将来の生活スタイルを描くのも技術者の仕事であり,技術者がメーカーを支える比率が高まっているという。