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 日経エレクトロニクスが主催したシンポジウム「テクノロジー・サミット 2005」では,携帯電話機の進化をめぐる講演や質疑応答も行われた。登場したのは,NTTドコモ プロダクト&サービス本部 プロダクト部長の永田 清人氏,シャープ 代表取締役専務 情報通信事業統轄の松本雅史氏,ルネサス テクノロジ システムソリューション統括本部 システムソリューション第二事業部 副事業部長の川崎郁也氏,米Texas Instruments Inc. Vice President and Manager of Worldwide Strategic MarketingのDoug Rasor氏である。講演や質疑応答における主な内容をQ&A形式で紹介する。

——携帯電話機用SoCは将来像は?
ルネサスの川崎氏 2020年ころにはCPUコアを約100個集積するSoCが登場するだろう。同じチップには今で言うMRAMのような不揮発性メモリを集積することになる。不揮発性メモリはSIP技術を使って同じ半導体パッケージに収める別チップとしても持つ。そしてチップ間は無線もしくは光を介して通信するだろう。そのころに携帯電話機用SoCに求められている処理は,ヒトの推理や発想を支援したり,ユーザーの要求を推定するような高度な内容になっているはずだ。

——NTTドコモがHSDPAの次に提供しようとしている移動体通信サービス「スーパー3G」はいつ実現するのか。
ドコモの永田氏 HSDPAによって1~2年後にデータ伝送速度は数Mビット/秒に高められる。その2年後には10Mビット/秒オーダーに高速化できるだろう。スーパー3Gの登場はこの後。ハッキリとした時期はまだいえない。データ伝送速度は,数十Mビット/秒~100Mビット/秒を狙う。

——先日発表した非接点充電でどんな電話機が実現するのか?
ドコモの永田氏 電動歯ブラシのごとくじゃぶじゃぶ洗えるような携帯電話機も用意したい。

——多機能化が進むとますます電池寿命が短くなる。対策は?
シャープの松本氏 燃料電池のほかに,太陽電池にも事態を打開できる可能性はあるのではないか。ただし太陽電池は,発生した電気を蓄える技術にまだ課題がある。

——ベースバンドLSIのチップ面積はどこまで小さくなるか?
TI社のRasor氏 2008年におけるGSM方式のベースバンドLSIのチップ面積は1.4mm2にすぎない。1994年に400nmだった製造プロセスの世代が2008年までに45nmまで進む。この結果,2008年における取れ数(ウエハー1枚から取れるチップ数)は1994年時点の150倍に達するだろう。