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 パイオニアは,2005年度第1四半期(2005年4月~6月)の決算を発表した(発表資料)。売上高は1631億円で,特許料収入11億円を含めた営業収入は1642億円。前年度同期に比べてそれぞれ1.5%と,0.4%増加した。営業損益は前年度同期が50億円の黒字だったのに対し,今回は89億円の赤字に転落した。

 営業損益が悪化した理由として同社は,原価率の上昇と特許料収入の減少,販売費の増加を挙げた。原価率については,PDPテレビやDVDレコーダ,カー・オーディオなどで単価下落が激しく,しかも新製品を出荷前であったために製造コストの低減が追い付かなかったため,2004年度第1四半期の71.7%から2005年度同期には79.3%となった。原価率の上昇によって,2005年度の第1四半期は前年度同期に比べて111億円の営業利益の悪化につながったという。特許料収入については,光ディスク関連の一部特許の期限満了に伴って,前年度同期に比べて18億円減少した。販売費は,PDPの出荷数量が増えたことによる物流コストの増加があったため,前年度同期比で16億円も多くかさんでしまった。

ホームエレクトロニクス事業における損失の半分はPDP事業


 決算を分野別に見ると,PDPテレビやDVDレコーダなどで構成する「ホームエレクトロニクス」部門は,売上高が対前年度同期比で13.4%増の632億円だったものの,営業損益はPDPの単価下落や,DVDレコーダの売上高減少などによって124億円の赤字だった。前年度同期の営業損益は43億円の赤字だったが,今回は損失額がさらに拡大した。損失のうち,約半分が業務用を含めたPDP事業によるものという。

 カー・ナビゲーションやカー・オーディオから成る「カーエレクトロニクス」部門の事業は,北米市場においてOEM供給するカー・オーディオや国内外の市場で市販カーナビなどの売り上げが伸びたことにより,対前年度同期比3.3%増の822億円だった。営業損益は,63億円の黒字だった前年度同期に比べて若干悪化したものの,53億円の黒字を確保した。カーナビがDVD搭載型からハード・ディスク装置搭載型に移行しつつあることもあり,大きな単価下落がなかったことなどが幸いした。

下期にはPDP事業は黒字化


 パイオニアは2005年度通期の業績見通しについても触れ,営業収入は8100億円と当初の見通しに変更はないとした。第1四半期はホームエレクトロニクス部門において124億円もの損失を出したものの,製造コストを抑えた新製品が第2四半期から出荷することにより,同部門の損失額は通期で120億円にとどまるとする。大きな赤字の要因となったPDPテレビについては「2005年度も年間25%~30%の単価下落は続く」(同社)とするものの,新製品の製造コスト削減効果によって2005年度下半期から黒字化するという(Tech-On!関連記事)。

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