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図1 今回の製品
図1 今回の製品
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図2 快眠プログラムによる温度制御
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 三洋電機は,人間の睡眠のメカニズムを考慮して温度制御する電気毛布「電気掛敷毛布」を開発した(発表資料,図1)。就寝中の寝床内温度が睡眠に深く関与していることを考慮した温度制御「快眠プログラム」を採用した。例えば,睡眠に入る段階で電気毛布の温度を34℃程度と高めにし,就寝中は30℃程度に下げ,起床時に再び温度を上げる(図2)。これにより「すぐに就寝でき,ぐっすり眠れ,すっきり目覚めることが可能」(同社 研究開発本部 ヒューマンエコロジー研究所 ホームアメニティ研究部 知的センシンググループ 課長の藤原義久氏)という。同社は今回の電気毛布を2005年9月1日に発売する。電磁波を低減する機能を備えたヒーターを搭載する品種も用意。価格はオープンである。想定実売価格は,電磁波低減機能付きヒーターを使う品種が1万9800円以下,一般的なヒーターを使う品種が1万5800円以下とみる。

 三洋電機は立命館大学 スポーツ・健康産業研究センターと協力して,被験者を使った今回の電気毛布の効果も明らかにした。それによると,30分~40分要していた被験者の眠りに就く時間が約15分~約25分に縮まった。就寝中に体を休息させる「REM(レム)睡眠」と脳を休息させる「NREM(ノンレム)睡眠」のいずれの時間も長くなり,睡眠時間全体に対するREM睡眠とNREM睡眠の割合が増えたことによってぐっすり眠れるという結果が出たとする。さらに起床については,快眠プログラムによって5人の被験者のうち3人が目覚めが良い方向に改善した。

体温の変化を考慮


 快眠プログラムの温度制御は,次の3つの理由から決めた。まず,人間が睡眠に入る段階では体温を下げる必要があり,それには手足を温めて血流を高め,末梢血管から熱を放射できる環境が必要なこと。このため,睡眠に入る段階で電気毛布の温度を高めに設定した。次に,就寝中は体温や心拍数を下げて体を休息させているが,寝床の温度が高いと体温低下の妨げになること。これを考慮して,今回のプログラムでは就寝中の寝床の温度を,一般的に「就寝に最適」(三洋電機の藤原氏)とされる32℃~33℃に設定する。最後に,睡眠から目覚めるときには体の温度が高まること。今回は寝床の温度を上げることで,起床のために体温を高める動きをサポートする。なお,睡眠中に最適な寝床の温度には個人差があるため,快眠プログラムを採用した今回の製品は温度が異なる3通りの温度制御プログラムを用意した。

 快眠プログラムに関して三洋電機は,REM睡眠やNREM睡眠の割合を増やして快眠を促進する研究を進めているという。例えば,REM睡眠やNREM睡眠のときに寝床の温度を変えて,これらの睡眠の割合が変化するかどうかを調査している。このように寝床の温度を詳細に制御するようになると,心拍数の変化など各個人の睡眠状態をセンサを使って常時把握する必要が出てくるという。