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 NECは,グループ会社であるNECアクセステクニカ製の無線ルータ「AtermWR7800H」に不具合があったとして,2004年7月~2005年1月に製造した約3万5000台を無償交換する(ニュース・リリース)。外部調達したICの一部に,経年劣化を起しやすい不良品が混じっていたという。このため,製品を使用して数カ月後に,全LEDが点灯状態になると共にすべての機能が停止することがある。製品本体の発熱・発火の危険はないという。

 NECによると,ユーザーからの不具合の報告件数が2005年4月から急増。同社が原因を調べたところ,2004年7月~2005年1月の製造ロットで使用していたICに,温度ストレスに伴う経年劣化を起しやすい不良品が混入していたことが分かった。劣化を起したICは保護回路が常時働いてリセットがかかった状態となり,ルータの機能を停止させた。

加速試験をすり抜けた原因は・・・

 同社は,この製品を+60℃の状態に長時間さらして動作させる加速試験を実施していたが,今回の不具合を発見できなかった。NECはこの原因について,加速試験の環境と実動作環境の違いにあったと指摘する。加速試験では,製品を入れた容器の温度を+60℃に保つために,容器の加熱・冷却を繰り返す。この過程で容器内に空気の流れが発生し,ICの温度上昇が緩和されたのでは,とみる。空気の流れが起きにくい装置で加速試験を行ったところ,今回の不具合を再現できたという。「一般にルータは空気の流れの悪いところに設置されやすい。今後は,加速試験の方法を見直すことを考えている」(NEC)。