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 ITXイー・グローバレッジとNTTドコモ,シャープ,早稲田大学は,携帯電話機やノート・パソコンで使われている赤外線通信(IrDA)の通信時間を現行の1/4~1/10に短縮する技術を開発した(NTTドコモの発表資料)。既に赤外線通信の標準化団体 IrDA(Infrared Data Association)が「IrSimple」(アイアール・シンプル)として規格化しており,2005年10月にも仕様書を公開するという。2005年9月20日に始まる電子情報通信学会では,シャープがIrSimpleのプロトコルの概要について(講演番号:B-15-14),NTTドコモがIrSimpleの携帯電話機への適用について(同:B-15-15),それぞれ発表する。

 IrSimpleは,データ伝送速度が4Mビット/秒の「IrDA-4M」を拡張した仕様である。データ伝送速度そのものはIrDA-4Mと同じ4Mビット/秒だが,大きく2つの工夫を加えて通信時間の短縮を図るという。1つが接続手順の簡素化である。データ伝送を行う前段階の機器認証に,IrDA-4Mでは1秒程度の時間を要していた。IrSimpleではこの手順を簡素化して100m秒以下で済むようにした。もう1つの工夫が,データ伝送にバースト転送の仕組みを取り入れたことである。IrDA-4Mでは細切れにデータ伝送していたため,実効的な速度が低下していたという。

 200万画素のカメラで撮影したデータ(容量約500Kバイト)を転送する場合,IrSimpleであれば通信時間は約1秒ですむ。IrDA-4Mだと4秒~11秒,IrDA-115Kでは50秒~100秒以上だという。なお現在市販されている携帯電話機に搭載されている赤外線通信機能は,データ伝送速度が115kビット/秒の仕様「IrDA-115K」に対応している。IrSimpleはこのIrDA-115Kや,IrDA-4Mとの互換性も維持するという。