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 NHK技術研究所は,視聴者ごとにコンテンツの表示画像や音声を変える放送サービス「Adap TV」を,2005年8月の「映像情報メディア学会年次大会」で提案した。視聴者の視聴環境や端末の性能,年齢や嗜好などを判断して,表示画像や音声を変化させることを目的とする。この研究は1年ほど前から始め,4年~5年後の完成を目指しているという。

 研究グループでは,大きく5つに分類して,コンテンツの適応変換提示の例を示した。
・ユーザ・インタフェースの変換などの機器能力に合わせた変換
・文字情報を音声で表現するような異なる感覚器官へ向けた変換
・話速変換や自動翻訳などの認識力や言語力に応じた変換
・知識や能力に応じた変換
・BGMなどの演出を変えるなどの感性に合わせた変換
である。そのためにAdap Tvのコンテンツ・データには,変換に必要なメタデータを付加するという。

 今回はAdap TVの応用例の1つとして,実際のNHKがBSデータ放送で提供しているニュースや天気予報,株価情報などを利用し,文字の大きさを変化させたり,音声の合成などを行った。今後は視聴者の嗜好性に基づいてコンテンツ内容を変えたり,視聴の状態によってユーザ・インタフェースを変えるなどの,さらに踏み込んだコンテンツ変換を目指すという。