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本連載の最終回となる今回は,パソコンベースのモジュール式計測システムが,ものづくりのROI(Return on Investment: 投資収益率)にどのように貢献するかを,具体的事例を通して解説してもらう。(日経ものづくり編集)

日本ナショナルインスツルメンツ
マーケティング部戦略マーケティングマネージャ
許斐俊充

 2004年4月,メキシコのSONY Audio Division(図1,以下SONY)は,生産しているステレオミニコンポのオーディオ検査システムに,パソコンをベースとしたシステムを導入(図2)。従来2万3000米ドル(約250万円)以上かかっていたシステム構築コストを,半分以下の9000米ドル(約100万円)に削減した。


図1 メキシコSONY Audio Divisionの生産ライン


図2 SONYが導入した検査装置

 SONYが,検査システムの構築コストを半減できたのはパソコンベースのモジュール式計測システムを採用したからだ。米National Instruments社では,こうした仮想計測システムのコンセプトを「Virtual Instrumentation」と呼んでいる。これは,これまでの連載で紹介したようなモジュール式の計測ハードウエア,PXIバスに対応した同期プラットフォームおよび計測・検査アプリケーションを開発するグラフィカルな開発環境を組み合わせ,カスタムメイドの測定器や検査器を構築するというもの。製品の品質を高め,計測・検査システムの開発時間と費用を削減してコストパフォーマンスを向上させることで,ものづくりにおけるROI(Return of Investment:投資収益率)の向上が期待できる(図3)。


図3 Virtual InstrumentationがもたらすROI上のメリット

品質の向上