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 ゲーム・ソフトにおけるサラウンド音声は低音の使い方と映画にはないインタラクティブ性が重要となる——東京で2005年8月29日~2005年8月31日まで開催するゲーム開発の関係者が集うセミナー「 CEDEC 2005」において,2005年8月29日にゲームのサラウンド音声に関するセッションが開催された。このセッションでは,「本格的なゲームサラウンド音響の時代がやって来た!」というテーマで,米Dolby Laboratories社やソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE),ナムコなどが講演し,ゲーム・ソフトのサラウンド音声の現状と今後について語った。

 米Dolby Laboratories社やSCEは,ゲーム中の演出には低音の使い方が重要であるとした。5.1チャネル中,低音専用チャネルであるLFE(Low Frequency Effects)チャネルの使い方次第で,プレイヤーに与える影響が変わるという。例えば,あまりに多用するとプレイヤーが慣れてしまうので,効果的な演出のためには,狙ったシーンのみで使用するべきだとした。またナムコはLFEの使い方が重要とするも,家庭では低音を出す環境が整っていないため,LFEに特化した制作を行うと逆に家庭などでは再生されず,貧弱な音響効果となってしまうとした。同社はむしろ,2チャネルから5.1チャネルと変わり広がった,音声のダイナミックレンジを活用するべきだと提案していた。

 映画にはないゲームのインタラクティブ性のある音響効果について語ったのは,SCEである。同社が販売する「GENJI」を例に講演した。同ゲーム・ソフトでは,プレイヤーが操るゲーム中のキャラクタの位置が変化することにより,聞こえる音も変わる。例えば,ゲームのマップ上でまわれば,聞こえてくる音声も回転するように聞こえてくるといった具合だ。映画でのサラウンド音声は,撮影カメラを中心に音声の方向を固定して決めているため,インタラクティブ性には欠ける。

 次世代ゲーム機用を含めた今後のゲーム・ソフトには5.1チャネル以上のサラウンド音声が当たり前になるとしたのはナムコである。サラウンド音声の開発環境づくりにはまず開発現場の意識改革が重要だという。5.1チャネル以上のサラウンド音声があれば良いという考えから,あって当たり前なければマイナスであるといった考えが必要だとした。