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「このポケットは何のためにある?」とiPod nanoの小ささを強調するSteve Jobs氏
「このポケットは何のためにある?」とiPod nanoの小ささを強調するSteve Jobs氏
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Jobs氏はROKRの機能を強調
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iPod nanoの表面
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iPod nanoの側面
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ROKRの画面。音符マークのボタンを押すとiTunesが立ち上がる
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 米国のマスコミの熱い注目を集めた「特別なイベント」で,米Apple Computer, Inc.,CEOのSteve Jobs氏は,iPod miniの後継機でフラッシュ・メモリを記録媒体に使った「iPod nano」(発表資料その1)や,米Motorola, Inc.と共同開発したiTunes対応携帯電話機「ROKR」(発表資料その2Tech-On!関連記事その1)を発表した。今回の新製品の発表の狙いは,これまでにApple社がデジタル音楽市場で築いた大きな存在感を維持することと見られる。集まったプレスや顧客の前でJobs氏は,2005年4月~6月に約620万台のiPodを販売した実績や,2005年7月に米国の携帯型音楽プレーヤ市場で74%のシェアを獲得したこと(米The NPD Group, Inc.の調べ),音楽配信サービス「iTunes Music Store」(iTMS)が2003年4月から今までに5億以上の楽曲を販売し,一日当たり180万曲を販売していること,同サービスが2005年7月に米国の音楽配信サービス市場で82%のシェアを取得したこと(米Nielsen SoundScan社の調べ),今までに1000万人の顧客のアカウントを獲得したことなどを強調した。

カラー画面付きフラッシュ・プレーヤ「iPod nano」


 今回Jobs氏が特に強調したのは,iPodの製品群に新たに加えた「iPod nano」だ。ハード・ディスク装置(HDD)を採用した「iPod mini」の後継機に当たる。2Gバイトのフラッシュ・メモリを搭載し199米ドルの製品と,4Gバイトで249米ドルの製品がある。発表と同時に米国や日本で発売した。iPod miniと異なり,iPod nanoの色は白と黒に限る。ただし,「nano Tubes」と呼ぶ,色付きのiPod nano向けケースを29米ドルで別売する予定だ。ピンクに紫,ブルー,グリーンの4色を用意する。

 iPod nanoの特徴は,iPodシリーズに特有の操作機構「Click Wheel」と,対角38.1mmで176×132画素のカラー画面を搭載した上で,88.9mm×40.6mm×6.9mmと小型にしたこと。重さは42.5gである。「iPod nanoは,最初のiPodより69%も小さい」(Jobs氏)。Apple社によるとiPod nanoに搭載するフラッシュ・メモリは,「iPod shuffleと同じ種類だ」。

iTunes対応ケータイにはいくつかの制限が


 Apple社はMotorola社とiTunes対応携帯電話機を共同に開発することを,2004年7月に発表した(Tech-On!関連記事その2)。その製品が姿を見せたのは,今回が初めて。ROKRは,ユーザーがパソコンを使ってApple社のiTMSで購入した楽曲を転送して聞くことができる。これまで業界では,パソコンで購入した楽曲を聴ける携帯電話機に対して,携帯電話事業者は魅力を感じないのではないかという疑問があった。今回,2004年に米ATT Wireless社を飲み込んだ米国最大の携帯電話事業者米Cingular Wireless LLCがROKRの販売を決めたことで,この疑念を払拭したかたちだ。「最大の音楽配信サービスを提供するApple社と,最大の携帯電話事業者の我々は魅力的なコンビーネーションだ」(Cingular社のchief operating officerのRalph de la Vega氏)。

 Apple社の説明員によると,ROKRに搭載したiTunes対応のソフトウエア・モジュールは,Motorola社の独自OS上で,Apple社とMotorola社が共同開発した。ROKR上で動作するiTunesは,音楽ファイルの再生・管理や,音楽ファイルに関連する情報の表示などの機能に限っている。ユーザは,テキスト・メッセージを作成したり写真を撮ったりしながらiTunesが再生する音楽を楽しめる。電話を掛かってきたときには音楽再生を自動的に止める機能を加えた。ROKRは,ソフトウエアの制限で保存する曲数を100曲までに制限している。音楽ファイルは,取り外し可能なTransFlashのカードに保存できるが,パソコンから楽曲を転送する手段はUSB接続に限る。ROKRはBluetooth対応のヘッドセットでユーザが電話で話することができるが,音楽を聴く場合は他のヘッドセットが必要である。