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 任天堂の代表取締役社長である岩田聡氏は,「東京ゲームショウ2005」の基調講演で,同社の次世代ゲーム機「Revolution」(開発コード名)用のコントローラを公開した。「コントローラを両手で握り締めなきゃならない決まりはありません」と微笑む同氏の手に掲げられたのは片手で操作できる,テレビ用リモコンに似た形状のコントローラだった。先端には「ダイレクトポインティングデバイス」が搭載されており,これまでのようなボタン操作だけでなく,コントローラそのものを動かすことで操作が可能になる(講演中に上映した動画の一部)

 「映像や音声の質を向上させ,リアリティを高めるといったこれまでの路線では,ゲーム人口を増やすことはできない。これまでゲームをしなかった人にも触れてもらえるゲーム,かつゲーム熟練者にも新味を与えられるゲームが必要だ。そのために,インタフェースを従来からは大幅に変えることにした。ゲーム人口を増やすにはどうしたらいいか? ニンテンドーDSのタッチペンで新たなユーザーを獲得してきた任天堂の,これが答えだ」。立ち見が出るほどの超満員のホールで,岩田氏は語った。

「間口の広いゲーム」計画,順調です

 ゲームショウの基調講演に登壇するのは2年ぶりとなる岩田氏は,Revolution用コントローラ公開に先駆けて,同社のこの2年の歩みを紹介した。同社はタッチ・パネルとスタイラス・ペンを採用した携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」を2004年11月に発売,「Touch!Generations」と名づける新しい感覚のソフトウエア群を中心に,対応ソフトウエアも売り上げを伸ばしている。特に「ニンテンドッグス」は国内累計販売数が100万本を超えた。

 「これらのソフトはハード牽引率が高い」と岩田氏は言う。ハード牽引率とは,このソフトをプレイしたいがために対応ハードを買う(ソフトと同時にハードを買う)ケースが販売本数に占める割合のこと。「通例,ハードと同時に発売されるタイトル以外では30%を超えることはめったにないが,『脳を鍛える大人のDSトレーニング』では60%を超えた週もある。発売から時間が経っても売れ続けていることも特徴」(同氏)という。2003年,同じゲームショウの講演会場で,「間口の広いゲームを作ってゲーム人口を拡大する」と目標を掲げた同氏は,その計画が順調に進捗していることをアピールした(Tech-On!関連記事)

 「据置型でも携帯型でも当社が目指すところは同じ。初心者と熟練者が同じスタート・ラインに立てるゲームだ。ゲーム初心者がゲームに触る前から『こりゃ難しそうだ』と逃げ出したくなるようなゲームではいけない。Revolutionの新しいインタフェースでどんなゲームが作れるか,たとえばゼルダのような旧ゲームはどのように遊べるようになるのか,私自身もわくわくしている。皆さんもわくわくするようなゲームをどんどん提案してください」。集まったゲーム産業関係者に期待を述べて,岩田氏は講演を締めくくった。