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TrustedFlash対応のmicroSDカードと組込機器向けの「iNAND」
TrustedFlash対応のmicroSDカードと組込機器向けの「iNAND」
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Rolling Stonesの音楽をあらかじめ録音したフラッシュ・メモリ・カード
Rolling Stonesの音楽をあらかじめ録音したフラッシュ・メモリ・カード
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 米サンフランシスコ市で開催中の携帯機器関連のイベント「CTIA Wireless I.T. & Entertainment 2005」で,米SanDisk Corp.がフラッシュ・メモリ向けの独自のコンテンツ保護技術「TrustedFlash」を発表した(発表資料その1)。TrustedFlashは,著作権保護技術を適用した音声・動画コンテンツをフラッシュ・メモリに記録できるようにする。TrustedFlashの登場で,ユーザはフラッシュ・メモリ・カードに記録した有料のコンテンツを,異なる端末で再生できるようになると,SanDisk社は主張する。TrustedFlashは,携帯電話機やセットトップ・ボックスなどに向けたメモリ・カードだけでなく,端末に組み込むフラッシュ・メモリにも適用できる。SanDisk社によれば,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.が,TrustedFlash対応のメモリ・カードを使える携帯電話機を発売予定という(発表資料その2)。

 SanDisk社は,この技術を用いた「grūvi」ブランドのメモリ・カードも発表した。このカードにあらかじめコンテンツを記録して販売する。ロックバンドRolling Stonesの曲を収録したgrūviブランドのメモリ・カードを今年の11月に発売する予定である。

価格は少々高い


 SanDisk社は,TrustedFlashに対応する,miniSD,microSD,SDカードのOEM向けサンプル出荷を開始した。容量は最大2Gバイト。同社のCEOのEli Harari氏によると,「TrustedFlashを組み込んでいるため,発売当初は通常のフラッシュ・メモリより価格を少々高くする」という。具体的な価格は公開していない。なお,SanDisk社が同時に発表した,組み込み機器向け製品「iNAND」もTrustedFlashに対応する(発表資料その2)。

 TrustedFlashは,メモリ・カードに組み込んだ32ビットのRISC系マイクロコントローラと,AES(advanced encryption standard)などの暗号に対応する16ビットの暗号処理回路を用いる。現状のTrustedFlashが対応するDRM(digital rights management)技術は,SanDisk社が独自に開発した技術に加え,英NDS Group plcが開発した「mVideoGuard Mobile DRM」を含む(発表資料その3)。