家庭内ネットワークを推進する標準化団体であるDigital Living Network Alliance (DLNA)は,同団体が定める相互接続ガイドラインに準拠した機器の認証事業を始めた(発表資料)。今回参照するガイドラインは「DLNA Home Networked Device Interoperability Guidelines 1.0」である。認証を得た機器は,DLNAが発行するロゴを利用できる。無線LAN製品にはWi-Fi Allianceが「Wi-Fi」ロゴを,USB製品にはUSB Implementers Forum(USB-IF)が「USB」ロゴをそれぞれ発行しているが,これらに倣ったものと言えるだろう。
DLNAは,今回のプログラム導入に先駆け,相互接続イベントを2004年3月以来,7回にわたり開催してきた。同イベントで試験した機器は150を超えるという。同イベントは認証事業には欠かせないものであり,DLNAは今後も1年間に数回の頻度で相互接続イベントを開催する。
認証試験を受けるのに先立ち,機器メーカーは適合試験を実施する必要がある。試験ツールは DLNAのWWWサイトから取得できるが,ダウンロードできるのはDLNAのメンバー企業だけである。このほか,UPnPやWi-Fiの認証も得る必要がある。
当初の認証機関は,米University of New Hampshire InterOperability Laboratoryとエクスカル(XXCAL JAPAN Inc.)となる。University of New Hampshireは既に認証試験を始めており,エクスカルも10月開始を目指して準備を進めている。試験に必要な料金はUniversity of New Hampshireの場合には1機種当たり3000米ドル,エクスカルは未定だが「同じくらいの水準になるだろう」(同社)とする。エクスカルによると,試験に必要な期間はサーバ機能あるいはプレーヤ機能だけを持ったものなら2日,両機能を備えるものは4日くらいが目安になるという。
2005年10月開催の「CEATEC JAPAN 2005」にはDLNA対応の機器が多数登場しそうだが,DLNAでは,正式認定機器が登場するのは2005年末と見込んでいる。