住友ベークライトは,同社の半導体封止材に関連してICパッケージ内でショートが発生するとして,米Fairchild Semiconductor Corp.から提訴されていた件で,2005年10月4日,和解が成立したと発表した。Fairchild社が,住友ベークライトとその全額出資子会社であるシンガポールSumitomo Bakelite Singapore Pte. Ltd.,米Sumitomo Plastic America, Inc.を相手取って2002年8月に米国カリフォルニア州裁判所に訴訟を提起,損害賠償を求めていたが,このほど住友ベークライトがFairchild社に和解金2500万米ドル(約28億円)を支払うことで和解が成立した(Tech-On!関連記事)。
住友ベークライトは,「当社は責任を負うべき理由がなく,損害賠償請求には根拠がないとして争ってきたが,陪審制を採る米国訴訟制度におけるリスクや今後の取引関係など,諸般の事情を勘案して和解に応じた」とコメントしている。なお,このICパッケージ問題に関して,米国で米Maxim Integrated Products, Inc.,オランダRoyal Philips Electronics NVの2社それぞれとの係争が続いている。