HD DVD規格を推進するHD DVD Promotion Groupは,HD DVD-RWに続く第2の書き換え型媒体の規格であるHD DVD-Re-recordable(HD DVD-RR)に対応した媒体を展示した。
従来のRWはDVD-RAMと同じランド・グルーブ記録であるのに対し,RRはDVD-RWやDVD+RWと同じグルーブ記録を採用する。容量は片面単層15Gバイト,2層で30Gバイトである。トラック・ピッチなど物理的な特徴はHD DVD-ROMとほぼ同じという。
HD DVD陣営は,2006年春に登場するHD DVDレコーダには,書き換え型媒体にRWでなくRRを採用するもよう。ランド・グルーブ記録を採用する2層のRW媒体の製造が技術的に難しく,グルーブ記録であるRR媒体の方が安価に製造できる見込みだからである。
2005年春ごろに媒体メーカーがRR規格をDVD Forumに提案,2005年8月には媒体を試作してみせたという。この結果,2005年9月のDVD Forum Steering Committeeで規格を策定することが承認された。RRの単層・2層媒体の規格の策定を優先するために,RWの2層媒体の規格策定は遅れることになりそうだ。「消費者への理解を促すために,今までのRWを『HD DVD-RAM』,RRを『HD DVD-RW』として,DVDと同じラインアップとすることを検討している」(NEC)。