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デモの全体像。手前に見える基板が受信側である。
デモの全体像。手前に見える基板が受信側である。
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受信用基板の様子。赤線で囲った部分がコーデックLSI「LC74000」。黄線で囲った部分が,MIMO技術を採用したIEEE802.11a対応の無線モジュール。アクリル板の四隅にはアンテナを4本設置している。
受信用基板の様子。赤線で囲った部分がコーデックLSI「LC74000」。黄線で囲った部分が,MIMO技術を採用したIEEE802.11a対応の無線モジュール。アクリル板の四隅にはアンテナを4本設置している。
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 三洋電機は,テレビ映像を家庭内で無線伝送する用途に向けた画像符号化/復号化(コーデック)LSI「LC74000」を「CEATEC JAPAN 2005」に出展した。SDTVの映像信号に対応する独自のコーデック処理を実装したもので,MPEGなど標準方式のコーデックLSIを使う場合に比べて価格を低減できるという。「チップ単価として500円以上の低価格化を見込む」(展示説明員)。会場ではDVDプレーヤで再生したSDTVの映像信号を圧縮して,無線伝送するデモンストレーションを披露している。無線伝送には,韓国Samsung Electro-Mechanics Co.,Ltd.製の無線モジュールを活用した。

 開発したコーデックLSIを使うと圧縮率は1/5~1/10となり,SDTV信号のビット・レートは30Mビット/秒程度になる。トランスポート・ストリーム(TS)はMPEG-2に準拠させるなど「MPEG-2に似た方式」(同社)だが,互換性はないという。

 Samsung社製の無線送信モジュール「SWL-5500AV」は,無線LAN規格「IEEE802.11a」とMIMO技術を組み合わせたもの。最低30Mビット/秒のデータ伝送速度を保証するという。