大日本印刷は,液晶ディスプレイやPDPなどのフラットパネル・ディスプレイ(FPD)の急速な需要拡大に対応するため,広島県営三原西部工業団地に,FPD向け反射防止フィルムの新工場を建設する。2005年10月に着工し,2006年10月に稼働を開始する。生産能力は,当初は500万m2/月とし,その後,段階的に拡大して2008年3月までに1000万m2/月とする計画である。
同社は現在,岡山工場で反射防止フィルムを生産しているが,需要の伸びに対応するとともに生産体制の分散による災害時のリスク回避を目的として,広島に新工場を建設することを決めた。新工場は鉄骨3階建てで,敷地面積5万3000m2,建築面積7200m2,延べ床面積1万7000m2である。免震構造の建屋,製造設備,付帯設備などに3年間で約150億円を投資する。同社は今回の生産能力増強によって,反射防止フィルムの売り上げを2007年度で700億円と見込み,「この分野における世界No.1シェアを一層確固たるものにする」としている。