ロンドン,ヒューストン,シンガポールに拠点を持つICIS-LOR社の世界DRAM価格調査によると,アジアのスポット市場における256MバイトDIMM(Dual Inline Memory Module)の2005年9月23日までの30日間(8月25日~9月23日)移動平均価格は,PC2100が21.86米ドル,PC2700は41.97米ドルになった。同様に512MバイトDIMMは,PC2100が41.47米ドル,PC2700とPC3200が41.97米ドルだった。前週(9月16日までの30日間移動平均)と比べると,256MバイトDIMMのPC2100は+0.84%,PC2700は+0.87%,512MバイトのPC2100は+0.88%,PC2700とPC3200はいずれも+0.87%だった。
DIMMの2005年9月23日までの30日間移動平均スポット価格は,前週と同様にアジア市場で上昇,北米市場で横ばい,欧州市場で下落した。大幅な供給過剰にはなっていないが,DDR型の値上げの動きがある一方で,一部のメーカーがDDR2型を値下げした。このことでDRAM全体として価格が不安定となり,地域によっても値動きがまちまちだ。
例年であればDRAM需要が盛り上がるこの時期に,チップセット不足でパソコン・メーカーの生産が計画ほど増えていないこともDRAM価格を不安定にしている原因の一つだ。このままDRAM需要があまり盛り上がらずに年末需要期を終える可能性すら出てきた。その場合,2005年中にDRAM価格が上がることはなくなるが,パソコン・メーカーが在庫を積み増すこともないとみられるため,2006年の中国の旧正月以後のDRAM価格の下落幅は2005年ほど大きくならないだろう。
表●DRAM代表品種の2005年9月23日までの30日間(8月25日~9月23日)移動平均価格(ICIS-LOR社調べ) | ||||||||||||||
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注)対前週比は2005年8月18日~9月16日の30日間移動平均価格との比。
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地域別のDIMM(512Mバイト品,PC3200)価格の推移(~2005年9月23日,ICIS-LOR社調べ) |