浜松ホトニクスは,MEMSの製造に利用する微細加工技術を利用し,小型発光モジュールを開発した。伝送速度2.5Gビット/秒のVCSELを4個連ねたアレイVCSELを利用する場合,10Gビット/秒の伝送速度に対応できる。パソコンなどの筐体内での光伝送用途を想定する。量産時期などは未定である。今回の「CEATEC JAPAN 2005」ではオムロン,松下電工などを含め,筐体内の光伝送技術の提案が相次いでいる(Tech-On!の関連記事1,関連記事2)。
浜松ホトニクスのアレイVCSELモジュールは,アレイVCSELによる発光素子と駆動用ICをフリップチップ・ボンディング技術などで組み合わせたもの。基板も含めた寸法は約2.5cm×約2cm。駆動用ICの寸法は約2.5mm×2mm。同社が開発したアレイVCSELは,伝送速度が2.5Gビット/秒のGaAs型VCSEL4個を250μmピッチで並べたもので,寸法は約1.5mm×0.5mmである。1個のVCSELに+7mAの電流を流した場合の遮断周波数(F3dB)は8.7GHz,消費電力は約5.5mWである。波長850nm帯で発光する。
同社は既に製品化済みのアレイ型のPINフォトダイオードも展示している。フォトダイオード1個の遮断周波数は,波長850nmで10GHzである。