米Tektronix, Inc.は,基地局と無線局制御装置から成るUTRAN(UMTS terrestrial radio access network)のプロトコル・アナライザのプローブ「NSA18型」を発売した(ニュース・リリース)。一般のパソコンと組み合わせて使う。プローブにあたる計測部分とパソコンとほぼ同等の機能を持つ制御部分が一体になっていた従来品に比べて,制御部分の性能向上が容易になる。通信事業者や通信機器メーカーに向ける。最小構成はプローブ1台とNSA(ネットワーク/サービス・アナライザ)ソフトウエアの組み合わせで,価格は550万円。
データの取り込み速度は最低でも250Mビット/秒であるため,OC-3/STM-1(伝送速度155Mビット/秒)に対応できる。同社の従来品では取り込み速度が75Mビット/秒だった。取り込み速度はパソコンの性能にも依存しており,マイクロプロセサの動作周波数が3GHzで主記憶の容量が1Gバイトのパソコンを推奨している。
今回の製品ではプローブを携帯して現場で測定する使い方と,ラックに複数のプローブを設置する使い方の2通りを想定している。プローブの外形寸法は212mm×212mm×43.2mm,重さは電源モジュールを含めて1.5kgである。パソコンとプローブはGビットEthernetなどで接続する。1台のプローブには4つのポートがあり,通常上り/下りの2リンクを測定できる。プローブ同士はLANケーブルで直列接続できる。2台のプローブを横に並べると19インチのラック1U分に相当する。