米DTS Inc.は,デジタル・シネマなどを柱とする映像コンテンツ事業に本格参入する。同社は現在,米国ハリウッドの大手スタジオが組織する業界団体である米Digital Cinema Initiatives, LCC(DCI)が策定した仕様に基づくJPEG-2000の符号化ツールを開発中である。2006年初旬にはライセンスを含めて製品を提供できるようにする。
同社はこれまでマルチチャンネルを中心としたオーディオ事業を手掛けてきたが,2005年1月に映画の修復や画質向上に関わるデジタル技術を持つ米Lowry Digital Images社を買収,同年9月に「DTS Digital Images」と社名を改めていた。既に映画向けのオーディオ再生装置「DTS XD 10」に映像関連の機能を組み込むなど,少しずつ映像事業への関わりを増していた。