台湾のファブレス企業であるRealtek Semiconductor Corp.と,米University of Californiaの研究グループは,無線通信技術「UWB(ultra wideband)」対応の物理層とRFトランシーバ回路を1チップに集積したLSIを「ISSCC 2006」で発表する。UWBの物理層の処理回路とRF回路を1チップに集積したLSIが公表されるのは今回が初めてという。講演の名称は「A Fully Integrated UWB PHY in 0.13μm CMOS」(講演番号6.6)。
ダイレクト・コンバージョン方式のRFトランシーバ回路と,物理層の処理回路を130nmルールのCMOS技術で1チップに集積した。UWBの変調方式は,高速無線通信の業界団体「WiMedia」が提案するマルチバンドOFDMで動作する。3.1GHz~4.8GHzの周波数帯域において,周波数ホッピング・モードと周波数固定モードの両方に対応する。RFトランシーバの消費電流は受信時に100mA,送信時に70mA。チップ寸法は17mm2である。