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■車載用MCU市場規模の推移

■国産中級車に搭載されるMCUの平均個数
 矢野経済研究所の調査によれば,2005年の車載用MCUの世界市場規模は,対前年比13.2%増の4675億円となる見込みだ。調査は,車載用MCUメーカーを対象として,2005年7月~9月に面接取材などを行って分析を加えたもの。

 自動車そのものの市場規模は2001年に対して8%程度の伸びにとどまっているが,車載用MCUの成長率は約70%と自動車の伸びを大幅に上回っており,自動車1台当たりの搭載数が増えていることがわかる。矢野経の試算によれば,2005年における国産中級車1台のMCU平均搭載数は37個,高級車で70個に達するという。

 搭載されるMCUの種類は,16ビット品から32ビット品への移行が進んでいる。32ビットMCUはエンジン制御系から採用が始まり,現在では各種安全システムや情報・通信システムに搭載されており,今後はダッシュボード制御などの一部ボディ分野でも採用が進むとみられる。矢野経は,32ビット品の採用が進む要因として,16ビット品との価格差が小さいことや各種センサからの入力情報が増加していること,システム制御用ソフトウエアの開発言語にC言語が使われることが多くなったことなどを挙げる。