自動車用ブレーキ液や吸音材を手掛けるシーシーアイ(CCI)は,不燃性を備えたステンレス鋼板用制振塗料「DP211」を発売した。日本鉄道車両機械技術協会が実施する「車材燃試17-50K」で不燃性を認められた。こうした制振塗料は「業界初。これまではAl合金に塗るものしか不燃認定を取れていなかった」(CCI)。
既に大手私鉄が今回の製品を,電車の車輪を覆うサイド・スカートに使うことを決めている。この場合では,音圧を2dBほど下げられたという。「2003年2月に韓国で発生した地下鉄火災を契機に,鉄道事業者は不燃性に対して厳しいハードルを設けた。一方で沿線住民からの騒音訴訟に頭を抱えている。この両方の課題に応えるのが今回の製品」とCCIは説明する。同社は用途として,洗濯機や冷蔵庫,プリンターといった振動が問題になりがちな電気製品も想定している。