PR

 オープンウェーブシステムズ(米Openwave Systems Inc.の日本法人)は,同社のソフトウエア製品「Location Manager Commercial Edition」をボーダフォンが導入したことを明らかにした。2005年10月に開始した3G携帯電話機向けGPSナビゲーション・サービス「Vodafone live!NAVI」のシステム構築で利用している。システム構築はNECが担当した。

 同サービスはGPS搭載の3G携帯電話機を使うもの。特徴は,A-GPS(GPS情報と基地局情報の両方を使い測位する)と国際ローミングに対応したことである。現在地を確認したり,目的地までの最適ルートを検索したり,現在位置を電子メールで知らせたり,周辺の飲食店を検索したり,といったサービスを提供中である。

 今回のシステムは,2005年7月に公開された位置情報サービス向けシステムの規格「OMA(Open Mobile Alliance) SUPL(secure user plane location)」のドラフト仕様に準拠して開発した(NECの発表資料)。NECでは「世界初」と胸を張る。

 オープンウェーブシステムズでは「当社はOMA SPULの仕様策定に参加していることもあり,早い段階にSUPL準拠製品を出荷可能だった。この点も製品選択で評価された」と話している。このシステム中でLocation Manager Commercial Editionは,携帯端末や「位置測位サーバ」と連携する「位置測位管理サーバ(SUPL仕様で定める「SUPL Location Center」に相当)」として使われている。

 OMA SUPLは,端末(携帯電話機)からサービス・プラットフォームへの情報転送,プライバシー情報の保護,A-GPSや国際ローミングへの対応などを考慮した位置情報サービス向けの仕様である。