チッソは,台湾において液晶材料を調合する工場の建設に着手した。台南サイエンスパークに新工場を建設し,日本で生産する液晶単品を持ち込んで,現地顧客の需要に合わせた配合品を出荷する予定。台湾での液晶需要の高まりを背景に,現地拠点の確立に踏み切ったとする。新工場の完成は,2006年9月を予定している。
2005年11月に竣工したチッソ韓国玄谷工場(京畿道平澤市)は,すでに本格量産を開始しており,韓国の液晶メーカーへの配向膜材料およびオーバーコート材料の供給体制を整備しつつある。韓国工場と今回の台湾工場を合わせた総投資額は約50億円という。同社としては,これで台湾,韓国,日本の3カ国で液晶およびその関連材料の供給体制が整うことになる。