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SOFICAR社
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東レグループのPAN系炭素繊維の生産能力一覧
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 東レは,同社のPAN系炭素繊維「トレカ」の需要拡大に対応するため,欧州の生産設備を増強する。フランスの炭素繊維生産・販売子会社(東レの出資比率は70%)であるSOFICAR(Soceiete des Fibres de Carbone)社に,年産800tの焼成設備を1系列増設。2007年8月の稼働開始を予定している。航空機部品向けの需要が回復基調にあるほか,自動車部品や産業用ロボットといった分野での需要も高まっているという。

 PAN系炭素繊維は,アクリル長繊維を焼成することで得られる。主に,航空機の2次構造材(主翼の動翼部のフラップやスポイラなど)の材料として使われてきた。これらの需要が拡大している上,自動車部品や自転車のフレーム,産業用ロボット,スポーツ用品といった用途での需要も増えている。今回の生産設備増強は,こうした需要拡大に伴うもので,具体的には単糸を3000本または6000本束ねた「細物炭素繊維」の供給体制を強化する。