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 NTTドコモグループ9社(以下,ドコモ)は,世界で初めてケナフ繊維強化バイオプラスチックを使用した携帯電話機FOMA「N701iECO」を開発した。植物原料プラスチックを約37g使い,表面積の約75%を覆う。それ以外の仕様は「N701」と共通。

 ケナフ繊維強化バイオプラスチックは,とうもろこしを原料とするポリ乳酸に補強材としてケナフ繊維を添加することで,従来のポリ乳酸を素材としたバイオプラスチックに比べ耐熱性や強度を改善した環境配慮型プラスチック。ケナフは茎に繊維質が多いため,中国や東南アジアでパルプ原料として生産される。また,一般の樹木に比べて3~9倍のCO2吸収速度があるため,木材資源の枯渇防止,地球温暖化防止に役立つ。

 ドコモは,2005年6月9日に,日本電気と共同で,ケナフ繊維強化バイオプラスチックを使ったFOMAを試作,愛知万博のドコモスタッフ連絡用として使うとともに,難燃性や強度を検証し,携帯電話への適用を検討してきた。

 「N701iECO」は,高い植物成分比率(樹脂分中90%)を達成しながら,難燃性や強度の面で従来機種と同様の品質とすることができた。製造時のCO2排出量は従来のABS樹脂と比べて約半分。「N701iECO」は,2005年12月15日(木曜)~17日(土曜)に東京ビッグサイトで開かれる「エコプロダクツ2005」のドコモブースに展示する予定。