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Eric Chen氏 中央の画面はTachyon RDIの実行結果例。右は専用コンピュータのイメージ。日経マイクロデバイスが撮影。
Eric Chen氏 中央の画面はTachyon RDIの実行結果例。右は専用コンピュータのイメージ。日経マイクロデバイスが撮影。
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手法の違い Brionによれば,同社と他のEDAベンダーの製品では処理方法が違うため,処理時間や精度に差が出るという。同社の手法はグリッド・ベース(同社はImage-Based Approachと呼ぶ)で,他のEDAベンダーはシェイプ・ベース(同社はPolygon-Based Approachと呼ぶ)だという。それぞれ一長一短があるが,多数のプロセサがあれば前者は優位な方法と言える。Brionのデータ。
手法の違い Brionによれば,同社と他のEDAベンダーの製品では処理方法が違うため,処理時間や精度に差が出るという。同社の手法はグリッド・ベース(同社はImage-Based Approachと呼ぶ)で,他のEDAベンダーはシェイプ・ベース(同社はPolygon-Based Approachと呼ぶ)だという。それぞれ一長一短があるが,多数のプロセサがあれば前者は優位な方法と言える。Brionのデータ。
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Tachyon RDIの処理フロー Brionのデータ。
Tachyon RDIの処理フロー Brionのデータ。
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 プロセス微細化でますます複雑になるOPC(Optical Proximity Correction)処理。OPC処理をほどこしたマスク・レイアウト設計データをチェックするツールがまた一つ日本に上陸した。2002年に創業した米Brion Technologies, Inc.の製品である。

 同社は2005年の2月末に開催された露光関係の国際会議「Microlithography 2005」(Tech-On!関連記事ホームページ)で,初めて製品を発表した(ニュース・リリース1同日本語訳:PDF)。2005年12月には日本法人を設立,日本での事業を本格化させた(ニュース・リリース2同日本語訳)。

 OPC関連のEDAツールは米Synopsys, Inc.などのEDAベンダーが主に提供してきた。2005年10月にはマスク検査装置大手の米KLA-Tencor Corp.が,この市場に参入した(ニュース・リリース3NIKKEI MICRODEVICES,2005年12月号,p.171に関連記事)。KLAの製品は名称が「DesignScan」で,ソフトウェアと専用のコンピュータからなる。OPCなどのRET(resolution enhancement technology)処理を施したマスク・レイアウト設計データを入力して,RETが適正に施されているかどうかをチェックする。

 BrionがMicrolithography 2005で紹介した「Tachyon RDI (RET Design Inspection)」はこのDesignScanとよく似た機能の製品と言える。Brionの製品もTachyonと呼ぶ専用のコンピュータとソフトウェアで構成されている。これで,OPCなどのRET処理を施したマスク・レイアウト設計データを入力して,RETが適正に施されているかどうかをチェックする。ただし,発売時期はTachyon RDIが先行しており,「DesignScanがTachyon RDIを追っている」(BrionのCEOのEric Chen氏)。商談の現場では,EDAベンダーの製品との競合が多いようだ。

 Chen氏によれば,EDAベンダーの製品はポリゴン・ベース(シェイプ・ベース)処理なのに対して,Tachyon RDIは,グリッド・ベースで処理を実行するために,処理時間が短くてかつ精度が高いという(図参照)。後者は多数のプロセサで分散処理するのに向いている。全グリッドに対して同じ処理を実行すれば,良いからである。RETのチェックをはじめ,マスク・レイアウトの処理は基本的に近傍のグリッドとの関係を見ればよいので,並列化に適していると言える。

 現在Brionは,上述のTachyon RDIに加えて,その応用編とも言えるED Treeのチェックを実行する「Tachyon FEM」,そしてプロセス・ウインドウをチェックする「Tachyon LMC」の三つを製品として提供している。2006年にはマスク・レイアウト設計データに対してOPC処理を実行する製品を発表する予定になっている。