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HANAを発表するSamsung社のHeemin Kwon氏
HANAを発表するSamsung社のHeemin Kwon氏
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 IEEE1394の家庭内ネットワーク上でHD動画を扱う技術を推進する「HANA(High-Definition Audio-Video Network Alliance)」と呼ぶ標準団体の設立し,米国ニューヨークで発表会を行った(発表資料)。設立メンバは,ケーブル・テレビ事業者の米Charter Communications, Inc.や日本ビクター,米Mitsubishi Digital Electronics America, Inc.,大手スタジオの米NBC Universal, Inc.,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.,米Sun Microsystems, Inc.など。「HANAは韓国語で『1』,日本語で『花』を意味する。HANA技術によって,エンド・ユーザーは1種類のケーブルで機器間を接続し,1つのリモコンでコンテンツの再生を操作できるようになる。こうした統一の環境で消費者の間に花が咲くよう我々は努力する」(HANAのPresidentで,Samsung社 Digital Solution Center, Executive Vice President兼GMのHeemin Kwon氏)。

 同団体は,まず,2006年1月に米国ラスベガスで開かれる「2006 International CES」でHANA技術のデモを行う。2007年1月の「2007 International CES」ではHANA対応の製品を展示する予定。Mitsubishi社によると,現在HANAは米国市場での普及に重点を置いている。日本を含む他の市場への対応は今後検討する。

 HANAが目指してるのは,テレビ受信機やセットトップ・ボックス,ネットワーク接続が可能なハード・ディスク装置などをIEEE1394で接続すること。HD動画を扱うQoS(quality of service)機能を備えていることが,IEEE1394を採用した理由の1つという。IEEE1394はコンテンツを扱うレイヤーに採用する。その上にTCP/IPを実装して,機器間でやりとりするユーザー・インタフェースに関するXHTMLベースの情報やコマンド情報を転送する。さらに,ユーザーはテレビ画面に表示したブラウザを見ながら,リモコンを使ってネットワークにつながった機器の操作を行う。

コンテンツ保有企業が参加

 同様な家庭内ネットワークの構築を目指すDLNA(Digital Living Network Alliance)などの団体と比較して,HANAはコンテンツ保有企業が参加していることが強みという。これをアピールするために発表会では,米国の人気テレビ番組「Saturday Night Live」を撮影する米NBC放送局のテレビ・スタジオで行った。「我々はSaturday Night LiveをHDTV放送するために,最近このスタジオを改装した。だから,HANAの発表会場としてこの場所を選んだ」(NBC社でExecutive Vice President兼CTOを勤めるDarren Feher氏)。

 市場へのHANAの導入は,3つの段階に分けて行う予定だ。現在に開始した「フェーズ1」では,採用するネットワークおよびインターフェースなどの仕様を策定する。2006年半ばまでに著作権保護技術を決める。2007年1月に終了するフェーズ1で開発する製品は,テレビ受信機やセットトップ・ボックス,AVコンテンツを保存するHDDなどである。2007年半ばまでのフェーズ2で,無線機能や対話型コンテンツを扱うための機能などを追加する。フェーズ2では,HD動画対応の家庭用ゲーム機や次世代光ディスク,携帯端末などを製品化する。フェーズ3では,著作権保護技術を強化する。

HANAのインターフェースのデモ
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発表会で行われたデモの環境
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