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2009年までのTFT型液晶パネルの世代別投資シェアの予測。2006年にかけて第7世代ラインへシフトが進むと見る(第10回ディスプレイサーチフォーラム資料より)
2009年までのTFT型液晶パネルの世代別投資シェアの予測。2006年にかけて第7世代ラインへシフトが進むと見る(第10回ディスプレイサーチフォーラム資料より)
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TFT型液晶パネルの世代別投資額の試算値。矢印がラインのスループットを高めた「Super G5.5」(第10回ディスプレイサーチフォーラム資料より)
TFT型液晶パネルの世代別投資額の試算値。矢印がラインのスループットを高めた「Super G5.5」(第10回ディスプレイサーチフォーラム資料より)
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パネル・ガラス基板別のパネル当たりの装置減価償却費。「Super G5.5」は27型,32型のほかに57型を視野に入れられる(第10回ディスプレイサーチフォーラム資料より)
パネル・ガラス基板別のパネル当たりの装置減価償却費。「Super G5.5」は27型,32型のほかに57型を視野に入れられる(第10回ディスプレイサーチフォーラム資料より)
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 米DisplaySearch社は同社主催の講演会「ディスプレイサーチフォーラム」で,2006年以降の液晶パネル・メーカーの生産ライン戦略について,(1)マザー・ガラス基板寸法の大型化を進めるところと(2)旧世代の基板寸法を使いラインの高スループット化を図るところとの二極化が進むと分析した。2400mm×2800mm以上の基板を採用するパネル・メーカーは「世界で2~3社にとどまる」と同社のFPD製造担当副社長のCharles Annis氏
は見る。一方で, 1300mm×1500mm前後の旧世代の基板寸法を使って,ラインのスループットを上げる方法を検討するパネル・メーカーが増えていると,同氏は指摘した( Tech-On!関連記事)。

 2160mm×2400mm~2160mm×2460mmのガラス基板を使うパネル生産ラインは,2006~2007年にかけての稼働に向けて建設が進んでいるが,これを超える大型のガラス基板寸法に対してはいくつか問題がある。特に大型基板を扱う装置を製造する装置メーカーにとっては,装置を加工する工作機械自体が「100トンを超す大型機械」(Annis氏)であったり,組み立てた装置の長さが50mに及ぶものであったりする。このため,製造装置をパネル生産ラインに運ぶ際にも,トラックや航空機などの交通手段に問題が出てくる。

 また仮に装置を製造できたとしても,納入する台数が少なければ,開発投資を回収できないという問題も出てくる。「技術的には可能としながらもこれ以上の基板大型化に反対している装置メーカーがある。一方で,30台の注文があれば開発することを表明している装置メーカーもある」(Annis氏)という状況だ。このため台湾を中心に多くのパネル・メーカーは,32型(対角81cm)から47型(対角119cm)までを効率良く生産できる1950mm×2250mmのガラス基板を使うラインを主力とする見込みである。

 こうした中で,「第5.5世代」と呼ばれる1300mm×1500mm基板を採用して生産性を高めようとするパネル・メーカーが出てきた。DisplaySearchはこれを「Super G5.5」ラインと名付け,これまでの生産ラインとの比較を試みた。同ラインでは,価格のこなれた製造装置を使って,スループットを向上することで高い生産性を実現する。旧ラインより30~40%以上の高効率化が期待でき,「十分競争力のあるパネル製造ラインになる」と分析した。このコンセプトは,台湾Chi Mei Optoelectronics Corp.が2005年第1四半期に稼働を始めたFab4ラインに一部導入されている。「最新鋭装置よりも安価なレジスト塗布装置を使えるという利点を生かし,装置台数を2倍に増やしたことなどによって生産性を上げている」(Annis氏)と言う。装置メーカー側からの提案も積極的になり,韓国LG.Philips LCD Co., Ltd.や台湾AU Optronics Corp.も同様の低コスト・高速ラインを検討しているという。