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「モバイル学生証」会見の様子
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モバイル学生証の画面イメージ
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 神奈川工科大学は,非接触ICカードおよび同等の機能を搭載する携帯電話機による学生証システムを導入する。ICカードと携帯電話機は,出欠席の自動登録や建物への入館,各種証明書の発行に利用するほか,電子マネー「Edy」による物品購入などにも利用できる。同大学によると,携帯電話機を学生証として利用するのは国内初の事例という。

 同システムの構築にあたり,システム・インテグレータのシー・エス・イーが全体を統括,内田洋行,王子製紙,大崎コンピュータエンヂニアリング,KDDI,Networld,ビットワレットが要素技術を提供して協力した。

 携帯電話機に学生証機能を付与するには,専用のアプリケーション・ソフトウエア「Kapli(カプリ)」が必要になる。ユーザーがKapliを起動し携帯電話機から学生証の使用申請をすると,端末上に学生証画面が作成される。

複数の不正利用対策を用意する


 紛失した端末の学生証を不正使用されないように,いくつかのセキュリティ機能を用意した。まず,Kapliの起動時にはパスワードを要求する。加えて,一定期間ごとに大学側の情報管理サーバと通信するようにしてあり,サーバに登録された紛失・失効に関する情報を参照することで,端末上の学生証を強制削除する。さらに,携帯電話の電波の届かない場所でも利用することを想定し,一定期間に限ってサーバとの照合がなくても学生証画面を表示できるようにする。

 当面はICカードと携帯電話機を併用するが,大学としてはいずれ携帯電話機に一本化する予定であり,携帯電話機の利用をうながしていく。まず,新入生1200人を対象に携帯電話機を無償配布するという。毎月の利用料金はユーザーが支払うことになる。配布機種は,KDDIの「W32H」あるいは「W32S」。いずれも非接触ICカード機能を備える機種である。アプリケーション・ソフトウエアは,米QUALCOMM Inc.が開発したソフトウエア・プラットフォーム「BREW」対応のものである。

 当面はこの2機種に限るが,利用状況を見ながら2006年度中にはNTTドコモなどほかの通信事業者の端末も利用できるようにするという。KDDIに絞ったのは「学生の利用意向が高いと考えたから」(シー・エス・イー)という。初年度の運用予算は,機器のリース代などで3000万円を用意しているが,この中に端末費は含まれない。端末は,情報リテラシーの向上を目的としたテキスト代などと同じ題目の予算で購入するという。大学側としては,「最新技術を使いこなすセンスを鍛えるのが狙い」(同大学 学長の小口幸成氏)とする。