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 「TRONSHOW2006」(2005年12月14日~16日)では,静止衛星を利用した情報インフラに関する展示があった。端末として携帯型の「ユビキタス・コミュニケータ」や,街角の情報ステーションも利用する。災害時には衛星を通信インフラとして活用する構想である。宇宙関連の展示として,小惑星「イトカワ」に到達した探査機「はやぶさ」が搭載していた小惑星探査ロボット「ミネルバ」の実機の展示などもあった。

■巨大アンテナ搭載の衛星を移動体通信や災害時に使う

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が展示した技術試験衛星「ETS-VIII」の模型。2006年後半に打ち上げ予定。同衛星は大型(テニス・コート大)のアンテナ2つと,高出力のSバンド・トランスポンダを備える。静止軌道に打ち上げ,通信エリアは日本全土を含む。衛星側のアンテナが大きいため,地上では小型アンテナで受発信できる。携帯型機器からでも利用可能となる。

■街角の情報ステーションに衛星通信機能を

 衛星は,津波や地震など災害が発生した際には緊急警報信号を送信する。携帯型端末や街角のキオスク型情報ステーション「iBox」(Tech-On! 関連記事)で受信するといった使い方を想定している。

■携帯型の端末で衛星通信

 技術試験衛星「ETS-VIII」を使った移動体通信システムの端末。JAXAのブースで展示した。YRPユビキタス・ネットワーキング研究所のPDA(携帯情報端末)「ユビキタス・コミュニケータ」を基にして,衛星通信用の通信モジュールが入るような厚さに改造してある。

 「ETS-VIII」と通信する端末用の通信モジュール。改造型のユビキタス・コミュニケータと一緒に使う。上部にある透明な部分がアンテナである。

 上記の端末よりもアンテナを大型化・高性能化し,データ伝送速度を高めた「ETS-VIII」の端末である。

■小惑星探査機「はやぶさ」搭載のロボット「ミネルバ」の実機

 小惑星「イトカワ」に到達した探査機「はやぶさ」が放出した探査ロボット「ミネルバ」の実機(バックアップ・モデル)。OSとしてμITRON3.0を搭載する。「はやぶさ」本体もITRONを搭載するとの説明があった。宇宙機向けソフトウエア開発環境(Tech-On! 関連記事)と並んでNECのブースに展示されていた。

 探査ロボット「ミネルバ」のスケルトン・モデル。観測用カメラなどの様子が分かる。きわめて重力が弱い小惑星「イトカワ」の表面をジャンプしながら情報を収集するよう設計されていた。「ミネルバ」は「はやぶさ」から放出された後で通信が途絶し,2005年12月現在,行方不明となっている。

■X線天文衛星「あすか(ASTRO-D)」の模型

 一緒に展示されていたX線天文衛星「あすか(ASTRO-D)」の模型。1993年に打ち上げられ「活動銀河核の巨大質量ブラックホールの重力効果」などの観測成果を残した。2001年3月に大気圏に突入して燃え尽きた。

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