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昭和シェル石油の太陽電池。手前の2枚は同社が出資するシェルソーラージャパンが製造・販売している結晶Si型太陽電池パネル。奥に立てかけてあるのが30cm×120cmのCIS太陽電池パネル
昭和シェル石油の太陽電池。手前の2枚は同社が出資するシェルソーラージャパンが製造・販売している結晶Si型太陽電池パネル。奥に立てかけてあるのが30cm×120cmのCIS太陽電池パネル
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 現在主流の結晶Siの代わりに化合物半導体型を使った太陽電池パネルの量産化の動きが相次いでいる。ホンダが2007年から年産27.5MWの新工場で生産開始することを19日に正式発表したが(Tech-On!関連記事プレス・リリース),昭和シェル石油も2007年1月に量産開始することを明らかにした。

 同社は,この太陽電池の量産工場を宮崎県田野町のハイテクランド尾脇工業団地内に2005年末に建設を開始し,2007年1月から稼働を始める予定である。生産量は年産20MW。現在主流の結晶Si型太陽電池の原料である多結晶Si材料がひっ迫傾向にあることから,化合物半導体型の太陽電池を今後有力な代替エネルギー源として量産を推進する考えである。

発電層の厚さは結晶Si型の1/50~1/100


 「化合物半導体型の発電層の厚さは2μmと,結晶Si型の100~200μmに比べてはるかに薄い。材料が少ないため,原料コストは安くなる」。化合物半導体型の「CIS太陽電池」を展示した「エコプロダクツ2005(2005年12月15~17日,東京ビッグサイト)」で,同社研究開発部企画管理課の西村隆雄氏は,こう力説した。

 同社は,独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託研究のもとで,CIS太陽電池の変換効率向上と量産化のための要素技術を開発している。原料は,Cu(銅),In(インジウム),Se(セレン)で,それぞれの材料の頭文字を取って「CIS(copper,indium,selenium)」と名付けている。

変換効率は量産化までに12~13%へ


 量産を予定しているのは,30cm×120cmおよび60cm×120cmのパネルである。さらに大型のパネルも検討しているが,膜の均一化がまだ実現できていないという。太陽電池パネルの変換効率は,量産化までに12~13%へ引き上げる計画である。「CIS太陽電池は紫外線に強いのが特色で,人工衛星にも採用されたほどである。また黒色なので,見た目に太陽電池らしくなく,デザイン性にも優れている」(西村氏)として,産業用のほか家庭用にも積極的に販売したい考えである。