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 NTT西日本は,多数のコンピュータ資源を使って大規模な演算処理を実行する「グリッド・コンピューティング」技術を利用した計算受託サービスを2005年12月22日から始める。

 グリッド・コンピューティングは,遺伝子の構造解析や特効薬開発などの情報解析やシミュレーションを実行する場面で,スーパーコンピュータなどの大型コンピュータを使うのに比べて安価に実現できるのが特徴。これまでにも数多くの取り組みがあるが,こうした既存のシステムと比べた際のNTT西日本が始めたサービスの特徴は,同社が運営するブロードバンドユーザーのパソコンを活用することである。多数のパソコンをつなぐことによりネットワーク上に仮想的なスーパーコンピュータを構築し,大規模な演算処理能力を得る。同社ではこの実験に先立ち,国立遺伝学研究所と共同で2004年2月~4月に2500人のモニターを集めた実験を実施していた。

 同サービスの利用料金は,パソコン100台を1カ月間利用する場合に130万円となっている。パソコンによっては,電源をオフにしているものもあるので,常に100台を選んで演算処理させることになる。同サービスにパソコンの処理能力を供出するユーザーは,NTT西日本が公募する。参加条件は同社の光ファイバ回線「フレッツ・光プレミアム」,もしくは「フレッツ・v6アプリ」を契約している「Bフレッツ」加入者であること。パソコンについては,米Microsoft Corp.のOS「Windows XP」搭載機が対象となる。マイクロプロセサの処理能力やハード・ディスク装置(HDD)の空き容量については,同OSの搭載条件に従う。

 パソコンの能力を供出した対価として,1カ月あたり最大1000円を支払うという。これは,1カ月間常にパソコンの能力を供出した場合の料金である。同社によると,「無償のボランティアによるグリッド・コンピューティングの例はあったが,対価を支払うようなサービスはほかにないだろう」とする。