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 大阪のソフトウエア輸入販売代理店であるヴァイナスは、同社が販売するドイツFE-Design社の構造最適化ソフト「TOSCA」を利用した欧州自動車メーカーなどの適用事例を公表した。
 
 TOSCAは、FEM(有限要素解析)の入力データを使って構造を最適化するソフト。既存の形状を改善して応力を減らしたり、同じ強度であれば構造の変更によって重量を低減するといったことが可能。年間ライセンス料は税抜きで168万円から。


図1◎ドイツAudi社の「A8」のリアサスペンション。デフケース後方の部品がトランスバースリンク。

 
 TOSCAには、デザインコンセプト段階で製品のターゲット質量に対して剛性が最大となる形状を求める「トポロジー最適化」、詳細設計段階で制約条件を考慮しながら応力を低減する「形状最適化」、シートメタルの部品の曲げ剛性を最大化させるためにビード配置を最適化する「ビード最適化」などのモジュールがある。
 
 ヴァイナスが公表したのは、ドイツAudi社の上級セダン「A8」のトランスバースリンクや、米TRW Automotive社のディスクブレーキ、米Ford Motor社のエンジン用コンロッドなどへの適用例。
 
 A8での適用例では、新エンジン搭載のためにリアのデファレンシャルケースを固定するトランスバースリンクにかかる荷重が非常に大きくなったため設計改善が必要になった。そこで、TOSCAのトポロジー最適化を使い、構造の最適化を行った。この結果、質量を10%削減しながら、最大応力を45%低減し、1回目の試作品ですべての強度試験に合格することができた。

 また、同じA8でフロントアクスルの変更に伴ってサスペンションのスタビライザーリンクに強度不足の部位が発生し、応力を25%下げる必要があったが、これもTOSCAの形状最適化を行って表面形状を変更した結果、30%の応力減少ができた。Audi社では鋳造品と鍛造品の開発に関して、トポロジー最適化、形状最適化を標準手法として採用しているという。


図2◎A8のトランスバースリンクへの適用例。


図3◎A8のスタビライザーリンクへの適用例。