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2005年下半期を見つめ直す意味で,Tech-On!では今,テーマサイトごとに「下半期トップ10」をお送りしています。今回は,産業動向オブザーバに掲載した7月~12月の記事の中からアクセス上位の記事をピックアップして,企業・市場動向の下半期を振り返ります。(Tech-On!編集部)

 下半期に最も注目を集めたのは,業績不振の続く三洋電機の動向だった。同社は4四半期にわたって純損失を計上。直近の決算発表会では社長兼CEOの野中ともよ氏が「ステークホルダーに大変なご心配をお掛けして申し訳ない」と謝罪した。3年で15%の人員削減,一般社員まで対象にした賃金カット,不採算事業の整理など,現在は再生のための厳しい施策を断行中だ。ただし,撤退がウワサされたテレビ事業については12月9日,継続が発表された(Tech-On!の関連記事)。そして同21日には3000億円の増資を発表している。

 やはり赤字決算の続くパイオニアの経営戦略にも関心が集まっている。「選択と集中」そのものが遅れた三洋電機とは異なり,パイオニアは経営リソースを集中して注ぎこんだDVDレコーダとPDPテレビで辛酸を舐めることとなった。価格の下落にコスト削減が間に合わなかった。今後はPDP事業に関しては生産量の変動が大きいOEM事業を縮小することで,DVDレコーダについては高付加価値品に絞り込むことで,それぞれ収益を改善する考えだ。薄型テレビ,DVDレコーダともに,デジタル家電市場を牽引する製品群であるだけに,今後もパイオニアの動向は耳目を集めることになりそうだ。

 一方,PDPテレビで業績を伸ばした企業もある。松下電器産業だ。2005年第3四半期(2005年7月~9月)には世界のPDPテレビ市場でシェア29%を占め,世界のテレビ市場において金額ベースで韓国Samsung Electronics Co., Ltd.に次ぐ2位につけた(Tech-On!の関連記事)。2010年にはPDPテレビの市場シェアを40%にまで引き上げる計画としている(Tech-On!の関連記事)。出荷台数を伸ばしているだけでなく,歩留まり向上,材料費の圧縮など,パネル自体のコスト削減も順調に進んでいるという。

 PDPテレビのコスト削減については,日立製作所も急ピッチで対策を打っている。42インチ型PDPテレビの総原価を2005年上期に対して2006年下期には60%削減すると宣言した(Tech-On!の関連記事)。各社相次いでフルHD対応機の開発を発表しているところでもあり,今後ますます熾烈な競争が予想される。

2005年下半期(2005年7月1日~12月25日)アクセス・トップ10
順位 記事タイトル 掲載日
1 【詳報】総合家電への執着を捨てた三洋の中期経営計画---電池と部品と業務用機器のメーカーに変身 11/20
2 退路なき三洋電機,野中新CEOが全社員に示した未来像とは 07/05
3 【決算】ソフトバンク流ケータイ戦略,ADSLと違う3つのポイント 11/11
4 今までのPDP事業は「手ぬるかった」---パイオニア新社長の須藤氏が再生のポイントを語る 11/21
5 【決算】「PDPはお化け商品になるかも」,利益を着実に増やした松下 07/29
6 NHJが破産,オフィス入り口には張り紙が 08/09
7 「PDPの市場での位置付けを見極めたい」,パイオニアが再建策を発表 12/09
8 三洋電機に吹き荒れる賃金カットの嵐,課長以上で最大27%,一般社員は5%の削減へ---野中会長と井植社長は50%,井植前会長は無報酬に 11/18
9 イオンの「32インチ型で10万円」の液晶テレビが即日完売 07/08
10 【決算】船井電機,液晶パネルの調達に「誤算」 11/10