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 ウィルコムは同社のPHSサービスを2月1日以降,段階的に高速化する。内容は,(1)同社の定額つなぎ放題の基本サービスの最大伝送速度を料金はそのままで32kビット/秒から64kビット/秒に高速化すること,(2)すべてのサービスの変調方式を,従来のQPSK(4相PSK)固定から,通信状況に応じて8相PSK~BPSK(2相PSK)で変化させる適応変調方式「W-OAM(WILLCOM optimized adaptive modulation)」に変更し,最大伝送速度を従来の約1.6倍に引き上げること,の2点。この結果,同社のPHSサービスの最大伝送速度は従来の256kビット/秒から408kビット/秒になる。

 このうち,2月1日に変更するのは(1)の基本サービスの高速化。従来,「1x」という名で提供していたサービスを料金は据え置きで,PHSの通信チャネルを2本束ねる「2x」に変更する。ただし,このサービスの利用には,「4x」サービスに対応する通信端末が必要である。

 一方のW-OAMについては,2006年2月下旬に発売するデータ通信カードで初めて利用可能となる。当初のカードは,NEC製でPCカード型とCompactFlash(CF)型の2種類。3月中旬には,セイコーインスツル製のCF型カードが選択肢に加わる。

2~3年後には20Mビット/秒を目指す

 ウィルコムは今回のサービスの高速化を,次世代PHSへの一歩と位置付け,HSDPAやモバイルWiMAXなど,無線ブロードバンドと呼ぶ新しい移動体通信システムに真っ向から対抗していく姿勢を示した(関連記事)。具体的には,2007年ころには,より多値度が高い変調方式「16値QAM」や「64値QAM」を適応変調の選択肢として導入し,最大伝送速度1Mビット/秒のサービス提供を目指す。

 さらには次世代PHSの仕様の規格化を進めて,2008年~2009年ころを目標に,伝送速度を20Mビット/秒前後に引き上げる予定。「HSDPAやモバイルWiMAXなどより高速にしたい」(ウィルコム 執行役員CTOの近 義起氏)という。ただし,次世代PHSの仕様の詳細については「伝送方式にOFDMを利用し,PHSと同じマイクロセルを使うこと以外は決まっていない」(同氏)という。