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テレビ中継された別会場でも立ち見が溢れる
テレビ中継された別会場でも立ち見が溢れる
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 ISSCCで毎年人気となるCMOS無線技術のセッション。今年も多数の聴衆で沸いている。中でも2日目午後から始まった無線通信用RF回路技術のセッション「WLAN/WPAN」がセッション開始早々に入場が制限されるほどの人気で,多数の参加者がテレビ中継されている別会場へ誘導された。ところがこの別会場も早々に座席が埋まり,立ち見が溢れてしまうほどだった。

 同時間帯には無線関連として「RFID and RF Directions」と「Analog Techniques」があり,さらに「MEMS and Sensors」にも無線通信関連の話題が多い。ISSCCにおける同分野への関心の高さを示した格好だ。なおこのほかには高速インタフェース関連の「Clock and Data Recovery」と,マイクロプロセサのクロック技術などに関する「Advanced Clocking and Signaling Techniques」が開催されている。

 WLAN/WPANでは,無線LAN用RFチップのほか低消費電力型無線チップなどが発表された。多数の参加者が集中したのが米Atheros Communications,Inc.の無線LAN用ICである(講演番号 20.2)。IEEE802.11a/b/g対応のRF回路とMAC/ベースバンド回路を備えるほか,マイクロコントローラまで集積した。このIC自体は既に発表済みのものだが,参加者は内部の回路アーキテクチャに高い関心を示していた。Atheros社は今回も「Sliding IF」と呼ぶ構成をとることで,LO信号の生成回路を簡略化できることなどを示した。無線LAN用チップの開発者に加えて,モバイルWiMAXなど次世代の無線通信技術に向けた回路設計を進める技術者などが,Atheros社の無線チップのデザインから新しい発想を得ようとしているようだ。

 米Intel Corp.も5GHz帯利用の無線LAN用RFトランシーバICを発表した(講演番号 20.1)。送信経路と受信経路を内部にそれぞれ2つ備えており,これを使って2×2のMIMO伝送を行うことで最大データ伝送速度を108Mビット/秒まで高められる。送信出力が+16dBmのパワー・アンプを内蔵した。90nmルールのCMOS技術を使う。同社はこのチップをベースに,次世代無線LAN規格「IEEE802.11n」に向けたプラットフォームを構築する狙いである。このほか米Analog Devices,Inc.が無線アクセスポイントに向けたRFトランシーバICを発表した(講演番号 20.3)。同社が得意とするバイポーラCMOS技術ではなく,180nmルールのCMOS技術を利用している点にも注目が集まっている。