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図1 52インチ型のレーザ光源リアプロ
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図2 レーザ素子とレンズをつなぐ光ファイバ
図2 レーザ素子とレンズをつなぐ光ファイバ
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図3 65インチ型の「デザインモデル」
図3 65インチ型の「デザインモデル」
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図4 デザインモデルの側面 奥行きは26cmと薄い
図4 デザインモデルの側面 奥行きは26cmと薄い
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 三菱電機は,2月15日に公開した「レーザー光源プロジェクションテレビ(PTV)」の試作機が,通常の液晶テレビの1.8倍と広い色再現範囲を持つことを明らかにした(Tech-On!での第一報,図1)。これはNTSC規格比で135%に相当する。コントラスト比は4000対1,寿命(輝度半減期)は2万時間以上である。

 ただし,寿命は特別長いとはいえない。6万時間以上の寿命をうたう液晶テレビ製品も既にある。これに関して同社は「寿命はレーザ素子(LD:laser diode)から出る熱をいかに逃がすかで決まってくる。製品化の際には,そうした実装の工夫をもっと考える」と説明した。

レーザ光源の採用で大幅な薄型化も可能に

 今回,三菱電機は光源にLDを用いた理由として,(1)発光ダイオード(LED)などに比べて単色性が高くその結果色再現範囲が広くなる,(2)ビーム径を細く保つことができ,レンズなどの光学系を小型にできるためリアプロの奥行きを大幅に薄くできる,などのメリットを挙げた(図2)。

 これらのうち,特に(2)については,今回動画のデモントレーションを公開した52インチ型試作機のほかに,65インチ型の「デザインモデル」も展示して,奥行きを26cmまで薄型化できることをアピールした(図3,図4)。光源に超高圧水銀(UHP)ランプを用いる従来のリアプロ製品の奥行きは52インチ型で40cm~50cm程度である。

 液晶テレビではバックライトの光源を冷陰極蛍光管(CCFL)からLEDに変更する動きが加速している。ただし「リアプロでLEDを使うと超高圧水銀ランプを使う場合よりも光学系が大きくなる」(三菱電機)という課題があるという。

 一方で,レーザ光源を用いることによる課題もある。「LDとその周辺部品のコスト低減や電源の小型化」(同社)である。今回の技術は「主に北米市場で出荷している(三菱電機の)リアプロ製品の次々世代版に用いることを想定している」(同社 執行役社長の野間口有氏)。同社は次世代版は2007年ころに製品化する予定であるため,今回の技術の実用化は,2008年以降になる見通し。同社は今後2年かけて現在の課題を解決していく方針である。

 なお,半導体レーザなど新たな光源を採用するプロジェクタの動向は,日経エレクトロニクス 2006年2月13日号の解説記事「LEDでプロジェクタが変わる~レーザ光源の検討も進む~」でも報じている。